研究課題/領域番号 |
19KK0071
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 倫太郎 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (80563840)
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研究分担者 |
杉山 正明 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (10253395)
守島 健 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (40812087)
奥田 綾 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (80825646)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 中性子散乱 / 重水素化 / マルチドメインタンパク質 / 小角中性子散乱 / 部分重水素化 / SAXS/SANS同時測定 / X線・中性子小角散乱同時測定 |
研究開始時の研究の概要 |
フランスのラウエ・ランジュバン研究所の海外共同研究者が精力的に進めている世界で唯一且つ初のX線・中性子小角散乱同時測定装置の開発計画に参画し、特に同装置を用いて多段階に進行する生命現象の全貌を捉える測定手法の開発を共同で行う。その後、開発した手法を、シャペロン機能を有するアルファクリスタリンの外場応答と機能の相関関係・時計蛋白質の振動機構の解明を目的とした研究へ展開する。
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研究実績の概要 |
最終年度であった2023年度はCOVID19が二類から五類感染症へと移行したことにより、滞在先の研究者のPorcar博士とMartel博士との相談の上、五月初旬から六月中旬までの一か月程若手研究者二名をラウエ・ランジュバン研究所(ILL)へ滞在を行った。滞在時には、二つの研究テーマを行った。一つ目の研究テーマとして、KaiA, KaiB, KaiCから構成される時計タンパク質複合体同士のKaiAのサブユニット交換をILLの小角中性子散乱装置D22に設置されているSAXS/SANS同時測定により追跡を行った。事前に行った超遠心分析測定からはサブユニット交換の存在が確認されたものの、SAXS/SANS同時測定からはKaiAのサブユニット交換を実測することが出来なかった。この結果から、KaiAのサブユニット交換は非常に速い時定数を有することが強く示唆された。二つの研究テーマとして、四つのドメイン(a,b,b',a')から構成されるER-60の特に酸化的フォールディングに強く関与するa,a'のみの選択的計測をセグメント重水素ER-60を用いて行った。なお、セグメント重水素ER-60はドメインライゲーション技術と重水素化技術の併用により作成した。セグメント重水素ER-60、通常のER-60と比較して構造的に不安定であるため凝集物や分解物が溶液中に共存する。それらの影響を除去するために、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)SANS(SEC-SANS)測定を行った。その結果、世界で初めて凝集物や分解物の寄与の無いER-60のa,a'のみの選択的計測に成功した。得られた散乱曲線は分子動力学シミュレーション等を用いて解析を進めている。
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