研究課題/領域番号 |
19KK0082
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2022) 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 (2019) |
研究代表者 |
鈴木 大介 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (60807717)
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研究分担者 |
福井 暁彦 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (60632049)
阿部 文雄 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 客員准教授 (80184224)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 系外惑星 / 光赤外線天文学 / 重力マイクロレンズ / 太陽系外惑星 / 惑星形成 |
研究開始時の研究の概要 |
重力マイクロレンズ法による太陽系外惑星探査は、氷境界外側において地球質量まで探査可能な唯一の手法である。しかし、従来は主星・惑星の質量の絶対値を決めることが困難だった。本研究では、海外の研究者と協力し、MOA-IIなどの従来からのマイクロレンズ観測に加え、大口径望遠鏡の補償光学系を用いて主星を直接観測することで、質量の絶対値を決定する。これにより、氷境界外側の冷たい惑星の質量分布及び、その主星質量依存性を初めて明らかにする。本研究により、他の系外惑星探査手法を用いた氷境界内側の観測統計結果や惑星形成理論モデルとの直接比較が可能となり、惑星形成過程の理解が大幅に進む。
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研究実績の概要 |
本研究では、ニュージーランドのMOA-II望遠鏡を用いたマイクロレンズ系外惑星探査を実施し、合計約12個の惑星を含む高増光イベントを検出する。それらをPRIMEなどの近赤外線望遠鏡で追加観測することで近赤外線での光度曲線を取得し、従来の可視光観測だけでなく近赤外線においてもソース天体の明るさを測定することが重要な点である。当初の計画では、PRIME望遠鏡は2021年に観測を開始する予定であったが、COVID-19の影響により遅延し、22年度に望遠鏡及びカメラのインストールを行った。PRIMEで光度曲線を取得するための観測・解析パイプラインを含む、計算機インフラを現地サーバーに構築した。ハードウェア・ソフトウェアともに多くの問題点があるが、22年度末にPRIMEでの試験観測を銀河系中心に対して開始することができ、MOAで検出されたイベントをPRIMEでも観測できるようになった。 一方、引き続きMOA-IIで検出されたイベントの解析を進め、新たな惑星候補イベントを複数個検出しデータを精査しているところである。また、ソース天体のレンズ天体を分離するための高空間分解撮像データとして、Keck望遠鏡で取得した画像解析をするためのソフトウェア開発を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響によりPRIMEでの観測開始は当初の予定より遅れている。また、MOA-IIで検出されたマイクロレンズイベントの光度曲線に、異なる測光ソフトウェアが使われていることがわかり、イベント検出効率の解析をやり直す必要があることが判明した。大幅な遅れとはならない予定だが、これらの状況を踏まえ、やや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
遅れたものの、23年度以降はPRIMEのデータが取得できるので、23年度以降のイベントにおいては可視光と近赤外線でソース天体の明るさを測定できる。MOA-IIで検出した惑星候補イベントの解析を進め、Keckの画像解析にも着手する。
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