研究課題/領域番号 |
19KK0092
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
森下 知晃 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)
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研究分担者 |
沢田 輝 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究プログラム), Young Research Fellow (10845100)
谷 健一郎 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (70359206)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 超苦鉄質岩石 / 初期地球 / 地殻ーマントル進化 / プレート沈み込み / 交代・変成作用 / コマチアイト / 太古代 / 超苦鉄質岩 / クロマイト / ジルコン / プレートテクトニクス / 地球初期 / 島弧マントル / クロミタイト / アノーソサイト / 大陸地殻 / 鉄の濃集 / 変成作用 / 交代作用 / カンラン岩 / 花崗岩 / 太鼓代 / テクトニクス / 大陸 / マントル / マントルー地殻相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽系惑星の中で現在の地球だけが持つ固有の特徴としてあげられるプレートテクトニクス・大陸・海の存在がが地球史のいつから存在し,現在とどう違い,なぜ違うのかは地球科学未解明問題である.本研究では西グリーンランド南部地域に産する地球史上最古(38億年前)の超苦鉄質岩(上部マントル物質)とその周囲の変成岩・花崗岩(地殻物質)を研究対象とし,(1)太古代地質帯の初期地球のプレート沈み込み帯の実態,(2)初期地球のプレート沈み込み帯深部でのマントル-地殻相互作用が関与する物質循環と大陸形成過程,(3)世界最古のマントル物質の特徴を明らかにし,初期地球のプレートテクトニクスと固体地球変遷の解明に貢献する.
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研究成果の概要 |
南西グリーンランドに分布する30-38億年前地質帯中の超苦鉄質岩石を研究対象にし、これらの岩石が初期地球の沈み込み帯でのプロセスを記録していると仮説を立て、初期地球での地殻ーマントル進化について検討した。成果は以下の通りである。(1)超苦鉄質岩石は複数の交代作用によるシリカ・アルカリ元素の付加を受けた交代岩、および、複数の変成作用を受けており、変成カンラン岩である。(2)世界最古と報告されていたクロミタイトの形成年代が30億年前程度で、マントル由来メルトによって形成された。(3)より初期の化学的特徴を用いて比較を行うと、これまで報告されてこなかったコマチアイト質メルトからの形成が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義以下の通りである。従来世界最古と考えられてきた本研究対象岩石群は、そのデータがすぐに初期地球の情報と考えられてきたが、実際の形成年代が30億年前程度であること、さらには複数の交代作用・変成作用を受けてきた岩石であることが明らかになったことから、先行研究の成果の見直しが必要となった。一方で、我々の詳細な検討によって、初期地球の情報が残されている物質の地球化学的特徴を明らかにすることにより、初期地球のマントル温度に関する重要な物質科学的な制約条件を提案することができた。
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