研究課題/領域番号 |
19KK0102
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 源之 東北大学, 東北アジア研究センター, 名誉教授 (40178778)
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研究分担者 |
石川 潤 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (10453797)
菊田 和孝 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (70801249)
齋藤 龍真 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (10967706)
泉 佑太 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (50915197)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | GPR / 地中レーダ / 人道的地雷除去 / コロンビア / 合成開口レーダ / ODA / 土壌 / 爆発物 / 電磁波散乱 |
研究開始時の研究の概要 |
地中レーダと金属探知機を複合した地雷検知用「デュアルセンサ」ALISを利用し、コロンビア国立大学と協同し、レーダデータの効率的な取得法とCS法に代表される新しいレーダ画像再構成アルゴリズムを利用した近距離合成開口レーダの信号処理理論を発展させる。また媒質との相互作用を考慮したレーダ計測のため、土壌の性状評価手法と空間分布の統計的モデリングを提案し、その知見に基づき地雷検知センサ評価用のテストサイトを現地に設置する。地雷原とテストサイトで取得したデータを利用し検知対象に適合的なレーダ信号処理法を開発し、コロンビアで人道的地雷除去を実践によりODAによる本格的な導入を学術的に支援する。
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研究成果の概要 |
ALISは電磁誘導センサ(EMI sensor,金属探知機)と地中レーダ(GPR)を組み合わせ、手動でセンサを走査し、位置情報と合わせて取得した2つのデータから地下の可視化を行う。GPRデータに対して合成開口レーダ処理(SAR processing)を施すことで、3次元画像の再構成を行うとともに、クラッタ除去を行う。本研究では国立大学、現地NGOであるCCCMとALISの利用検討を進め、赤道直下の現地地雷原を訪問して実地での実験を繰り返し現地に適用した手法を開発した。この結果ODAによるコロンビア陸軍工兵部隊の人道的地雷除去チームに対してALISの供与が決定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水分率の高い土壌、またゲリラが作製した不定形な爆発物を対象とするコロンビア独特の人道的地雷除去へのALISの適用性の向上は電波工学的な意義が高い。一方、こうした一連のコロンビア現地における研究開発を、人道的地雷除去活動を行うコロンビア陸軍の工兵部隊に説明を何回か行ってきた。その結果、コロンビア陸軍からコロンビアにおける人道的地雷除去活動にALISを使用したいという要望があげられ、日本大使館などとも協議した結果、日本政府からの無償支援としてALISをコロンビア陸軍に供与することが決まった。これは科研費による研究活動がODAに結びついた極めて稀な事例である。
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