研究課題/領域番号 |
19KK0108
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清田 隆 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70431814)
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研究分担者 |
池田 隆明 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (40443650)
小長井 一男 特定非営利活動法人 国際斜面災害研究機構, 研究部, 学術代表 (50126471)
井上 和真 群馬工業高等専門学校, 環境都市工学科, 准教授 (50825982)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 地盤流動 / 液状化 / スラウェシ島地震 / 被圧地下水 / 浸透流解析 / 現場調査 / 三軸試験 / 中空ねじり試験 / インドネシア・スラウェシ島地震 / 長距離地盤流動 / 室内土質試験 / 地下水環境 / 現場被害調査 / 被圧帯水層 / 流動性崩壊 / 原位置調査 / 振動台模型実験 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年インドネシア・スラウェシ島地震で発生した液状化地盤流動は、僅か1~4%程度(0.5~2.5°程度)の地表面勾配にもかかわらず数百m~1km以上の流動が発生した。本事象は世界的にも稀に見る災害、または新しいタイプの地盤災害・脅威として位置付けられており、メカニズム解明には詳細な現場調査が必要不可欠である。本研究では、被災地の地形・地盤状況、地震動特性を定量的に見積もるためのツールを駆使したフィールド調査、および独創的な手法による振動台模型実験・室内土質試験・数値解析を通じて、この地盤流動メカニズムを解明し、その発生条件を明確にすること、および対策の道筋を示すことを主な目的とする。
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研究成果の概要 |
2018年9月のインドネシア・スラウェシ島地震では、沿岸部の津波だけでなく、内陸部でも大規模な液状化地盤流動が発生した。その流動距離は、僅か1~4%程度の地表面勾配にもかかわらず数百m~1km以上であり、約2000人の人命を奪った。本研究では、海外共同研究者の所属機関(ITB)と現場に直接赴き、大規模地盤流動のメカニズムと発生条件を解明に取り組んだ。フィールド調査、室内土質試験、浸透流解析、および液状化解析を実施した結果、被災地の特殊な地盤構成と地形条件によって形成された被圧地下水が、地震に伴う地盤の液状化により地表に流出し、大規模な地盤流動を引き起こした可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スラウェシ島地震で発生した地盤流動距離は数百~1km以上にも及び、一般に知られている地震時の液状化側方流動の変形レベルとは二桁も異なる。また、我が国を含む他の地域・国においても、今回のような超緩斜面で大規模な地すべりを連想させる事例は、海底地すべり以外では確認できない。このことから、本事象は世界的にも稀に見る災害、もしくは新しいタイプの地盤災害・脅威として位置付けられる。本研究の成果により、多大な犠牲者を生んだ上記地盤流動のメカニズムと発生条件、および対策の道筋が示されたことは、被災地の復興計画、延いては我が国を含む多くの地震国における将来の地盤災害リスク評価に対してきわめて重要である。
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