研究課題/領域番号 |
19KK0109
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
椋木 俊文 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (30423651)
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研究分担者 |
大谷 順 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (30203821)
才ノ木 敦士 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (70802049)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 油汚染地盤 / 格子ボルツマン法 / 移流拡散 / 粘性 / X線CT画像解析 / 多孔質体 / 高粘性流体 / 多孔質材料 / X線CT / 間隙構造 / 画像処理・解析 / 画像解析 / オイルサンド / 移流拡散解析 / X線CT画像解析 / ビチューメン / 二相熱流体 / 拡張有限要素法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,新しい地層内原油回収法を開発することである.その基礎研究としてオイルサンドを対象にX線CTスキャナを用いた力学的な試験法と水理学的な試験法および測定法の高精度化および高機能化を目指し,個別要素法を用いてオイルサンドの破壊現象を評価する.また格子ボルツマン法による間隙内二相流動解析を行い,画像解析と間隙内流動解析により,変形-流動特性に関するミクロレベルの構成則を見出す.最終的に,拡張型有限要素法を用いて破壊したオイルサンド供試体内の流動解析を実施し,新しい地層内原油回収法の提案を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,液液二相流格子ボルツマン法とナビアストークス方程式と移流拡散方程式を連成した多孔質内における高粘性流体の流動解析を行った.また,X線CT用高粘性流体注入実験装置を開発し,得られた知見は次のとおりである.液液二相流格子ボルツマン法にいる流動シミュレーションは,熱水を注入する回収方法をシミュレーションする位置づけであり,間隙流体内の水と油の挙動を定性的に評価できた.後者の拡散を伴うN-S方程式と移流拡散方程式の連成解析では,多孔質内における高粘性流体は,粘性と密度が異なる流体が接触する部分で拡散が生じ,X線CT解析と連成解析よりゆっくり拡散が進む挙動が確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,オイルサンドのからの重質油を効率的に回収するという実問題を多少に,多孔質材料中の高粘性流体の流動機構を解明することを学術的課題とした。LBMによる流動解析は,二流体間の拡散現象を考慮できないが,間隙中に重質油がトラップされる様子が再現できた.一方,連成解析の成果は,従来の重質油回収方法に新たに提案するVAPEX法を想定した解析であり,二流体間の拡散現象とそれに伴う粘性の変化が,多孔質体内で流動挙動を加速する現象が再現できた.これらの成果は,オイルサンドからの重質油回収のための新しい技術開発及び境界条件の提案につながることが期待される.
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