研究課題/領域番号 |
19KK0121
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
陳 光斉 九州大学, 基幹教育院, 教授 (50293882)
|
研究分担者 |
東畑 郁生 関東学院大学, 理工学部, 客員教授 (20155500)
王 功輝 京都大学, 防災研究所, 教授 (50372553)
Lu Min 九州大学, 基幹教育院, 助教 (60750007)
谷口 説男 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70155208)
若井 明彦 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (90292622)
|
研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 地震 / 土砂災害 / 予測 / 不連続変形分析法(DDA) / 粒子法(SPH) / パルス地震動 / 土石流 / 予測システム / 不連続変形解析法 / サクション / 化学風化 / シミュレーション / 土石混合物斜面 / SPH / カップリング手法 / 開発 / 斜面崩壊 / 不連続変形解析(DDA) / 不飽和土 / 多相材料 / 相互作用 / PGA / PLGM / DDA / NMM / 安定解析 / 連鎖性 / 不連続変形法 / 粒子法 / 数値シミュレーション / 連鎖土砂災害 / エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
地震による土砂災害における有効な防災計画には、斜面崩壊に起因する二次連鎖土砂災害を考慮したリスクを正確に評価する必要がある。そのために、本研究は、中国の四川大地震に関する貴重な資料、海外共同研究機関の実験設備や、中国の広い地震観測網などを利用して、地震による斜面崩壊メカニズムおよび二次土砂災害の連鎖発生メカニズムを解明する。また、高精度・実用的な土砂運動シミュレーション技術、天然ダムの形成と破壊シミュレーション技術および巨礫・流木を有する土石流シミュレーション技術を開発し、実用的な土砂災害予測システムを構築して、崩壊土砂による直接損失、土石流や天然ダムによる被害の正確予測を可能にする。
|
研究実績の概要 |
本研究では、まず、2008年四川大地震による大規模な斜面崩壊やその後の土石流の発生状況を詳細に調査した。地震記録や崩壊現象の資料を広範囲にわたって収集し、分析を行った。 そして、地震および降雨による斜面崩壊のメカニズムと予測手法の開発に焦点を当てて、地震動の新たな外力指標としてパルス性地震動(PLGM)を提案し、これを使用した新しい斜面安定解析手法を開発した。特に、PGA(地表面最大加速度)が低いがPLGMが高い場合の斜面崩壊を正確に予測する手法を確立した。また、不飽和土のサクション特性を考慮した改良不連続変形分析法(DDA)を開発し、これを用いて降雨と地震の複合影響による斜面崩壊の解析を行いました。 さらに、数値方法の開発と革新的な応用を進めた。具体的には、1) 3D問題に適用可能なDDAモデルを開発し、複雑な現実世界の地質構造問題を処理するモデルの能力を向上させた。2) DDA方法を碎屑流、岩石破砕などの地質工学問題のシミュレーションに応用し、高い予測精度と効率を実現した。3) DDAと粒子法(SPH)を組み合わせた新しい土石流や天然ダムの形成・崩壊のシミュレーション手法を開発した。これにより、土石流の運動特性や到達距離の予測が可能になり、災害評価におけるこの手法の有効性が示されました 。4) 粘性土の体積収縮から乾燥割れまでの乾燥プロセスをシミュレートするモデルをDDAに組み込み、降雨による斜面崩壊メカニズムをサクションに基づいて解明し、地震と降雨の複合影響を考慮できるようにした。 これらの成果は、37編の論文として国際的に影響力のあるジャーナルに掲載され、学術界における評価を受けています 。研究は日本国内外の複数の研究機関との協力のもと、次世代の土砂災害予測システムの構築を目指して進められています。
|