研究課題/領域番号 |
19KK0132
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
西堀 英治 筑波大学, 数理物質系, 教授 (10293672)
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研究分担者 |
PAL RUMPA 筑波大学, 数理物質系, 助教 (30842265)
笠井 秀隆 筑波大学, 数理物質系, 助教 (80634807)
河口 彰吾 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主幹研究員 (10749972)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 量子ビーム / 放射光 / X線自由電子レーザー / 構造解析 / 放射光X線 / 熱電変換材料 / 放射光X線回折 / 国際共同研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、デンマーク・オーフス大との国際共同研究により、中型と大型の世界最高性能の放射光施設とXFELを利用した物質科学研究を推進し、日本の次世代放射光計画とSPring-8アップグレード計画が立ち上がった時、世界最先端の構造計測を実現する技術とノウハウを獲得する。実験データの測定には、筑波大とオーフス大で立ち上げたドイツPetra-IIIの回折装置、オーフス大が管理するスェーデンMAX-IVのDanmaXビームライン、国際共同研究メンバーで2021年までビームタイムを獲得したSPring-8、XFEL SACLAを利用する。原子スケール構造計測の将来を国際連携の知を集約して開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究では、デンマークオーフス大との国際共同研究により、大型放射光施設SPring-8とX線自由電子レーザー施設SACLAを利用した物質科学研究を推進した。開始半年でコロナ禍に突入したものの、渡航と海外研究者の来日を2年間控えた形で研究を推進し、最終的には、原著論文で5報を超える成果をあげることに成功した。コロナ禍が空けたのちには来日と渡航も再開され、2022年度と2023年度にはオーフス大に渡航してワークショップを開催し、学生や若手研究者間の活発な交流も行った。2022年度からはSPring-8やSACLAでの国際共同研究に多くのスタッフ学生が参加し活発な交流を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大きな成果は、熱電変換材料の新しい高性能化の方法の発見と、XFELを用いた2種類の新しい物質科学研究のための手法開発がある。熱電変換材料については、精密なデータ測定と3次元デルタ二体相関関数法の適用、および放射光非弾性散乱測定により、単純な結晶構造で知られていたInTe熱電変換材料の中に不規則な構造が存在することを明確に発見した。これは、今後のエネルギー問題の解決に向けた大きな一歩である。X線自由電子レーザーを物質科学の研究に利用するために結晶構造解析が可能な手法開発と、非結晶から原子の配列とフェムト秒の時間分解能で決定可能な方法の開発を行った。これは原子構造が関連する全分野への貢献が大きい。
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