研究課題/領域番号 |
19KK0154
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
高井 俊之 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 主任研究員 (40547725)
|
研究分担者 |
辻本 泰弘 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, プロジェクトリーダー (20588511)
西垣 智弘 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生産環境・畜産領域, 任期付研究員 (80795013)
川村 健介 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (90523746)
晝間 敬 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20714504)
阪田 光和 高知大学, 教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門, 講師 (50843322)
|
研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | イネ / AZ-97 / リン欠乏土壌 / 根圏 / 微生物 / QTL / 微生物叢 / マダガスカル / F2集団育成 / DNAマーカー設計 / AZ97 / リン獲得戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
熱帯アフリカでは、植物に必要なリンが欠乏した土壌が多く、肥料購入が困難な農家の作物収穫量は大きく制限されている。イネは、リンが欠乏すると分げつ(茎の枝分かれ)の発生が抑制されるが、申請者らはマダガスカルのリン欠乏土壌においても、分げつの発生を維持し、良好な生育を示す有望系統「AZ-97」を見出した。本研究は、マダガスカルのリン欠乏環境と「AZ-97」を活用した国際共同研究により、「AZ-97」がリン欠乏環境にどのように適応しているかを植物・土壌・微生物の分野が協力して解明することを目的とし、リン欠乏環境でも高い収穫量を上げるイネの品種開発や栽培技術開発を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、リン欠乏土壌においても旺盛な生育を示すイネ品種「AZ-97」の(1)リン獲得メカニズムの解明と(2)遺伝要因の同定を目的として実験を行った。「AZ-97」は「IR64」に比較して、根から分泌されるクエン酸量やフォスファターゼ活性に差は無いものの、微生物のAlphaproteobacteriaが根圏で増加しており、「AZ-97」のリン獲得能に関与している可能性が示唆された。また、遺伝解析実験の結果、第1染色体長腕SD1領域に「AZ-97」型が生育初期の分げつ数およびバイオマス量を増やすQTLを検出し、SD1がリン獲得能に関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アフリカでよく見られるリン欠乏土壌では、イネの収量が著しく低くなるため、そのような環境下でも生育が良好なイネが求められている。本研究では、AZ-97というイネ品種がリン欠乏土壌でも生育が良好であり、その要因として考えられる遺伝子座を検出した。本遺伝子座を育種で利用することにより、今後リン欠乏土壌でイネの収量を向上させることができるかもしれない。
|