研究課題/領域番号 |
19KK0158
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
飯嶋 盛雄 近畿大学, 農学部, 教授 (60252277)
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研究分担者 |
庄司 浩一 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (10263394)
山根 浩二 近畿大学, 農学部, 准教授 (50580859)
廣岡 義博 近畿大学, 農学部, 講師 (80780981)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | close-mixed planting / 接触混植 / crack treatment / 亀裂処理 / crack fertilization / 亀裂施肥 / ultra-fine bubble / 超微細気泡 / イネ / メタン抑制 / ウルトラファインバブル / 混作 / 季節湿地 / メタン放出 / 洪水 / 干ばつ / 根粒着生制御 / ソルガム / パ-ルミレット / カウピー / 湛水ストレス / 乾燥ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、申請代表らが提案した接触混植と亀裂施肥を基礎概念として、半乾燥地における洪水と干ばつの連続発生を克服しうる新規な農法を創出することを目指す。接触混植は、洪水環境では畑作物の耐湿性を、干ばつ環境では水田作物の耐乾性を強化する。また、亀裂施肥により、湿害ストレスが緩和されるという現象を利用し、マメ科作物を導入した接触混植に亀裂施肥を行えば、肥沃度を維持しつつ、極端な水環境の連続発生に対応できよう。そこで、ナミビアに造成した水環境制御圃場や農家圃場でイネとカウピ-等を供試し、新規な農法を提案する。本研究実施により、気候変動に対応しうる穀物生産の国際協同研究拠点の形成にも貢献する。
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研究成果の概要 |
南部アフリカにおける気候変動対応型の新しい混作栽培技術を構築することを本研究の目的とした。研究代表者らがこれまでに開発した萌芽的な栽培技術を適用することにより、洪水と干ばつの両者に対応可能な新たな栽培技術を創出することを目指した。ナミビアからボツワナに植物検疫を通じてイネ品種群を送付し、ボツワナにおける混作を前提とした洪水と干ばつ対応型の稲作導入を行った。ナミビアではパールミレット、ソルガム、カウピーの接触混植技術を異なる州に拡大した。ボツワナではイネとカウピーの接触混植試験を行った。両国に共通する課題として永久湿地の水田化を目指すため、超微細気泡技術を日本国内で基礎的に検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南部アフリカの半乾燥地では、気候変動の進行により、水環境の極端化が起こりつつある。本研究では、パールミレット、カウピ-、ソルガムの接触混植技術を農家圃場レベルで拡大し、ナミビア北中部の諸州に実証試験を拡大した。これまでソルガムの栽培が難しかった乾燥傾向の畑地においても接触混植技術を用いればソルガムの栽培が可能となる。そのため、現地農家との協力体制を維持することができれば、研究成果のさらなる社会実装が期待できよう。さらに、ナミビア―ボツワナ―日本の3国間での研究連携の基礎を築いた。今後、若手研究者によって本研究ネットワークを活用した新たな研究展開の契機となることも期待できよう。
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