研究課題/領域番号 |
19KK0161
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木下 滋晴 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (40401179)
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研究分担者 |
浅川 修一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30231872)
吉武 和敏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (50646552)
五十嵐 洋治 三重大学, 生物資源学研究科, 助教 (60839322)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゼブラフィッシュ / 近縁種 / Devario属 / ゲノム解析 / 成長 / 老化 / 筋肉 / 終生成長 / 寿命 / 体サイズ |
研究開始時の研究の概要 |
ゼブラフィッシュには様々な野生集団と共に、ゼブラフィッシュより体長が4倍程大きいGiant danioなど大きさの異なる近縁種が存在する。これらはスリランカやバングラディシュで捕獲、飼育できる。そこで現地共同研究者の協力を得て、これらゼブラフィッシュ野生個体や近縁種の野外採取と飼育を行う。これらゼブラフィッシュの野生個体同士を掛け合わせて次世代を作り、個体ごとの成長や老化の違いと遺伝子の特徴の相関解析を行う。また、ゼブラフィッシュと近縁種を掛け合わせて次世代を得ることで種間の成長度や寿命の違いと遺伝子の特性との相関解析を行う。これらデータを総合し、成長や寿命の違いに関わる遺伝子を同定する。
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研究実績の概要 |
研究協力機関であるUva Wellassa University(スリランカ)に行き、現地河川においてゼブラフィッシュ近縁種を探索した。その結果、でゼブラフィッシュよりも大型に成長するベンガルダニオ(Devario devario)およびDevario malabaricusを捕獲した。捕獲個体については現地で飼育を継続しており、D. malabaricusについては、飼育下での繁殖にも成功した。また、大型の個体と小型の個体それぞれから耳石を採取し、輪紋を観察したところ、明確な輪紋が観察されたことから、Devario属についても耳石を用いた成長度の測定ができると考えられた。現地においてDNA抽出を行い、解析可能なDNAを現地で抽出できることを確認した。日本において入手したD. malabaricus個体を用いて、ゲノムシーケンスおよび筋肉のRNA-seqを行った。ゲノムシーケンシングではPacBioのHIFIシーケンスを行い、hifh asmでアセンブリした結果、N50が30.2 Mbでゲノムサイズは1.73 GBのアセンブリを得た。RNA-seqでは98,243種の遺伝子配列を得、このうち、ゼブラフィッシュの筋過形成のマーカー遺伝子であるmyhzと相同性を示す幾つかの遺伝子を同定した。myhz2と相同性を示す遺伝子はD. malabaricusの筋肉にで高度に(全発現遺伝子中TPMで上位29番目)発現していたことから、Devario属の筋成長の活発さが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ゼブラフィッシュの近縁種の入手には成功したが、ゼブラフィッシュと近縁種の交雑種の作成には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ホルモン処理など手法を改善し、引き続きゼブラフィッシュと近縁種との交雑の可能性を探る。また、Devario属については、様々な成長度の個体の組織別のRNA-seqを行い、ゼブラフィッシュの成長過程のデータとの比較解析を行う。
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