研究課題/領域番号 |
19KK0174
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80301802)
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研究分担者 |
白藤 梨可 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (00549909)
ティルラセンバラム シヴァクマール 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 特任研究員 (00826711)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | Babesia naoakii / 牛バベシア病 / Babesia sp. Mymensingh / 国際防疫体制強化 / PCR / Babesia bovis / Babesia bigemina / 牛 / ラクダ / モンゴル / バベシア / スリランカ / バベシア病 / 国際分布調査 / 感染宿主 / リスク評価 / 疾病制御 / 家畜法定伝染病 / マダニ |
研究開始時の研究の概要 |
新バベシア(Babesia sp. Mymensingh)は2種類の高病原性牛バベシア(Babesia bovisとBabesia bigemina)に続く第3の病原性牛バベシアである。この新バベシアの実態を把握するための学術基盤の構築は喫緊の課題である。そこで新バベシアは、1)どの程度の病原性を示すのか? 2)どこまで世界に浸透しているのか? 3)どこから分岐して誕生したバベシアなのか? 4)どのようなマダニ種によって媒介されるのか? 5)どの程度の宿主域を持ち、どの宿主が感染源となるのか? などの学術的な「問い」を解決し、国際防疫体制強化に資する研究基盤を整えていく。
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研究成果の概要 |
スリランカ、モンゴル、フィリピン、ベトナム、エジプト、ウガンダ、ブラジル、及びアルゼンチンの牛、水牛、山羊、羊、及びのラクダの血液DNAサンプルに対して、PCRによるスクリーニング診断を行った。その結果、新牛バベシア種(Babesia sp. Mymensingh)が、牛のみならず、水牛、羊、山羊、及びラクダにも感染し、かつアジア、アフリカ、南アメリカに広く分布していることが明らかとなった。その後、本牛バベシア種の形態学的・遺伝学的特徴を精査し、高病原性牛バベシア病を引き起こす新たな新種として、正式な学名“Babesia naoakii”を登録した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Babesia naoakiiは、我が国で家畜法定伝染病の病原体に指定されている既知のBabesia bovisとBabesia bigeminaに続く、第3の病原性牛バベシアとなった。このようなリスクの高い海外悪性病原体は、常に水際で我が国への侵入を厳重に食い止める必要があるが、研究開始時では動物検疫所でその感染検体を確保することができない状況にあった。そのため、遺伝子診断法の確立と学名の登録まで完了した本研究の成果は、我が国の防疫体制の向上に向けて極めて大きい意義を持つ。また、今後もOIEリファレンスラボラトリーの専門家として牛バベシア病に関する研究をリードできる学術基盤も構築できた。
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