研究課題/領域番号 |
19KK0195
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡県立大学 (2021-2022) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
竹内 英之 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80361608)
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研究分担者 |
田嶌 優子 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (10423104)
LO PEIWEN 名古屋大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員 (20822406)
浦田 悠輔 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (90897357)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 糖鎖 / O-グルコース糖鎖修飾 / 糖転移酵素 / Notchシグナル / O-グルコース糖鎖 / 構造多様性 / 質量分析 / Notch シグナル / グライコプロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
Notchシグナルは、発生、成人幹細胞の機能に重要な情報伝達経路である。この経路で中心的な役割を果たすNotch受容体の機能の発揮にはO-グルコース糖鎖修飾が重要であることが分かってきた。最近の研究代表者の実験により、O-グルコース糖鎖はこれまで考えられていたよりも、構造的に多様であることが示唆された。本研究では、日米中の研究者が共同で、O-グルコース糖鎖伸長の生物学的重要性とその生合成の化学的構造基盤を明らかにする。細胞機能を司るNotchシグナルの異常によって起こる病気はたくさんあることが知られており、本研究の成果は、広く国民の健康増進に役立つ可能性があり、社会的重要性は高いと考えられる。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、日本、中国、米国の研究者と共に、Notch受容体のO-グルコース糖鎖修飾が、その機能発揮に必須であることを世界に先駆けて報告してきた (Cell 2008, Nature Chemical Biology 2015, 2016, EMBO Mol Med 2016)。本国際共同研究では、生化学、遺伝学、分析化学、構造生物学の専門性的手法を糾合し、O-グルコース糖鎖修飾の構造には従来報告のなかった伸長構造が存在することを見出し、そして、そのNotchシグナル調節における機能的重要性と生合成に関わる糖転移酵素を世界で初めて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、多細胞生物において、さまざまな細胞の運命決定を担うNotch細胞間シグナル伝達の新しい糖鎖修飾による制御メカニズムを明らかにした。また、化学的および生物化学的手法を用いた多面的な解析により、新奇糖鎖修飾の構造と生合成を担う糖転移酵素を同定した。本研究の成果は、哺乳類の発生メカニズムに関する理解を深めるだけでなく、癌や、最近、注目を集めている統合失調症や非アルコール性肝疾患など、Notchシグナルの異常に起因する病態の診断、治療、予防法の開発に大きく貢献する可能性がある。
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