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口腔・顎・顔面の形態形成におけるリボソーム生合成を介した新たな分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0231
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分57:口腔科学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

山城 隆  大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70294428)

研究分担者 青山 剛三  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (00838542)
黒坂 寛  大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (20509369)
村田 有香  大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (90755068)
研究期間 (年度) 2019-10-07 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
キーワード口蓋裂 / リボソーム / コンドロイチン硫酸 / Chst11 / リボソーム病 / アクロフェイシャルディスオストーシス / 形態形成 / 組織特異的
研究開始時の研究の概要

本研究では、リボソームの生合成が口腔・顎・顔面の形態形成に果たす役割を広く検討するために、従来のマウスを用いた遺伝子改変動物マウスの解析や網羅的な遺伝子発現の変動を検討することに加え、海外共同研究者によるリボソーム生合成の解析と機能解析の支援を得て国際共同研究を計画する。特に海外の研究拠点において、我々はリボソーム関連タンパク群の同定し、その分子がタンパクの翻訳に関わる機能的な役割を検討する。最終的には、未だ十分に明らかにされていないリボソーム生合成が口腔・顎・顔面の形態形成に果たす役割を明らかにし、薬理学的な症状の回復まで検討することで、新規の治療法の基盤的な所見を得ることを目指す。

研究成果の概要

リボソームは生体に広く存在する、その生合成に関わる遺伝子変異は、特定の器官や組織、特に神経堤細胞由来の顎顔面領域に影響を及ぼすことが特徴である。本研究では、その病態発症の分子機構を検討した。口蓋形成で癒合前の口蓋突起は、コンドロイチン硫酸(CS)の硫酸化が亢進していた。CSの硫酸基転移酵素であるChst11の機能不全マウスでは、様々なリボソーム生合成に関わる分子の発現が減弱し、ATPの産生が抑制され、口蓋裂が発症した。この口蓋裂はミトコンドリアの機能を回復すせることで、発症を予防した。これらの所見から、口蓋の形成において、糖鎖修飾による部位特異的なリボソームの生合成の制御機構が明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

リボソーム病はリボソームの生合成に関わる遺伝子変異で生じる疾患であり、その病態が神経堤細胞由来の顎顔面領域において症状が現れる点が特徴である。しかし、このような部位特異的な症状の発現がどのような分子・細胞機序で生じるのか不明であった。本研究によって、口蓋突起の形成の際に、コンドロイチン硫酸の硫酸化が部位特異的なリボソームの生合成の亢進に関与していることが示唆され、口蓋形成におけるコンドロイチン硫酸の役割が明らかになった点で学術的な価値は高い。さらに、リボソーム病で見られる口蓋裂の発症に薬理的なミトコンドリアの機能回復が有効であることが示され、臨床的に意義が高い。

報告書

(2件)
  • 2022 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-10-10   更新日: 2024-01-30  

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