研究課題/領域番号 |
19KK0244
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 滋賀医科大学 (2020-2023) 大阪大学 (2019) |
研究代表者 |
本多 智佳 滋賀医科大学, 医学部, 客員准教授 (40625498)
|
研究分担者 |
冨澤 理恵 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20584551)
酒井 規夫 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30314313)
渡邉 幹夫 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50294088)
矢野 裕一朗 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (10586241)
|
研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 双生児研究 / 公衆衛生 / 疫学 / 生活習慣病 / 地域保健 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では期間中に、ハンガリーの一卵性双生児から得られたゲノム・エピゲノムデータ(遺伝子多型やメチル化)を解析し、対象とする生活習慣病や腸内細菌叢との関連解析を行うとともに、その結果を日本人双生児のものと比較し、人種間で差異があるかを明らかにするための比較を行う。 ハンガリアンツインレジストリ登録者から研究同意が得られ、冷凍保存されている末梢血液検体からDNA抽出を行い、ゲノム、エピゲノム情報の解析を行う。その際は、日本で実際に運用しているプロトコールに揃えて実施する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、骨粗しょう症をはじめとした様々な生活習慣病において、ゲノムエピゲノム情報らとの関連について双生児研究法を用いた環境因子の影響を検討することを目的としている。 全ての疾病や健康状態は遺伝と環境の両方の影響を受けるが、双生児研究は、遺伝背景の統制された双生児を対象とすることで環境の影響をより正確に見ることを可能とするという優位性を持つ。ハンガリー双生児レジストリに登録されて同意取得後に採取された成人双生児の血液検体についてSNPとメチル化の解析を試みること、生理学的検査や生化学検査、疫学調査、腸内細菌叢解析などの結果との関連について検討することを目的としているが、すでに日本で実施され、大阪大学ツインリサーチセンターが所有する成人双生児のSNP、メチル化データ及び生理学的検査や生化学検査、疫学調査データ、腸内細菌叢解析データを用いた研究の結果などとも比較検討を行い、人種による差異についても検討することで新たな知見を得ることを目指している。 当該年度においては、ハンガリーに赴いて既存検体のゲノム解析を行い、データベース化を進める計画であったが、その影響は少なくなってきたものの、世界的なCOVIDの流行の遷延による影響が未だ強く残っていたこと、渡航を中心とした種々の研究活動が制限された。このことにより、既存収集データを用いた作業で完結する解析や遠隔的に海外の共同研究者と実施可能な研究活動を中心として実施し、結果を論文として投稿することにとどまった。 対面とオンラインで開催された国際双生児研究学会では、研究代表者がアカデミック企画担当として企画に参画し、当該研究に関連したセッション2件を座長として開催した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
軽減されてきたとはいえ、未だ継続するCOVIDの蔓延や、それによる渡航制限の影響などにより、当初計画していた形では人的交流やハンガリー側の血液検体解析を実施出来ていないが、既存データを用いた、渡航を伴わずに実施できる形での共同研究は継続して行っており論文としても投稿している。 また、渡航制限緩和に伴い、国際学会が対面でも開催される流れがあり、学会でのセッション企画など当該研究やこれまでの成果を広く知ってもらう機会を作ることができた。COVID以前と同じ形にはならないものの、日本側からの渡航や検体解析、研究成果発表の準備を進めており、概ね順調な進行状態であると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は国際共同研究であり、その特性として海外の共同研究機関を有すること、現地においての検体解析を行う研究であることから、この3年間超におよぶ世界的なCOVID流行、渡航制限、それに関連した人的交流制限ならびに研究消耗品の供給不足の影響を大きく受けている。緩和の流れの中で、今年度の国際学会で研究代表者が座長を務めたセッションの開催、昨年度のハンガリー側の研究者を迎えて日本で開催した国際シンポジウム、遠隔でも実施可能な研究実施、論文の投稿など、ハンガリー側の研究者と継続した既存データ解析や議論など、共同研究は継続して行なわれている。 今後は、現在の世界情勢や研究を取り巻く状況を踏まえて、当初の目的が実施出来るよう、検体解析、データ分析、を進めていく計画である。
|