研究課題/領域番号 |
19KK0278
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 功一 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (50283875)
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研究分担者 |
谷本 幸太郎 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20322240)
平田 伊佐雄 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40346507)
吉見 友希 広島大学, 病院(歯), 病院助教 (50707081)
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研究期間 (年度) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 組織工学 / 空間制御 / 細胞成長因子 / キメラタンパク質 / 遺伝子組換え / 3次元造形 / 三次元造形 / 関節軟骨 / 間葉系幹細胞 / 生体分解性高分子 / 再生医療 / タンパク質工学 / スキャホールド / ゾーン構造 |
研究開始時の研究の概要 |
組織工学の技術を活用した損傷組織の再生において、空間特異的な生体組織構造を設計するための原理の追求を目的とする。とくに、関節軟骨の再生に焦点を当て、天然組織にみられる秩序構造(ゾーン構造)を再現するための設計原理を追求する。そのため、海外共同研究者が開発してきた独自技術(高分子融液を用いた三次元造形技術)を活用して高度に構造制御された多孔質足場材料を設計するとともに、日本側研究者が開発してきた独自技術(機能性タンパク質の局所的な徐放制御技術)を融合して、組織再生過程を構造と機能の両面から高度に制御し、天然組織に類似したゾーン構造をもつ関節軟骨移植片を体外で創り出す方法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
組織工学によって空間特異的な生体組織構造を再現するには、細胞の分化を方向付ける複数種類のタンパク質性因子を空間特異的に配置した足場材料を用いることが有効であるとの仮説に基づき、遺伝子組換えによって足場材料結合性ドメインを融合したタンパク質性因子の合成とその機能評価に取り組んだ。まず、高分子材料に親和性をもつペプチドを融合したタンパク質性因子と各種高分子表面との相互作用ならびにそのような表面が細胞に及ぼす影響について基礎的知見を得た。さらに、高分子溶融体を用いた3次元造形技術の導入に取り組み、生体分解性多孔質体を造形するさいの条件を最適化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本共同研究では、それぞれが有する技術を融合させ、組織再生過程の組織内における生物学的条件と構造的条件を最適化しようとするものであり、その成果は、へテロ構造をもつ組織の再生に新たな展望を生み出すものとなる。また、ヘテロ組織の再生技術は臨床的意義も大きい。例えば、重度の関節軟骨変性には軟骨の再生治療が効果的であると考えられている。しかしながら、とくに摺動面の潤滑に問題があり、関節としての機能の点で決して満足できる状況ではない。本研究が出発点となって、将来、顎関節軟骨の特徴である構造的・生化学的に異なる細胞層で構成されたゾーン構造が再現できるようになれば、その恩恵は計り知れない。
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