研究課題/領域番号 |
19KK0320
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 法政大学 (2022-2023) 北陸先端科学技術大学院大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
姜 理惠 法政大学, デザイン工学部, 教授 (90570052)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | スタートアップ / 産業集積 / イノベーション / 起業家 / インキュベーション / ブルーバナナ / ベンチャー / アントレプレナーシップ / ビジネスエコシステム / 女性起業家 / 移民起業家 / イタリア / 地域ベンチャー / 地域アントレプレナーシップ |
研究開始時の研究の概要 |
基課題の研究過程で①海外には地方都市ながらスタートアップ集積を実現している小規模都市が複数存在し、②その一部では移民起業家が都市外からイノベーションを持ち込んで自身の起業を成功させ、ファミリービジネスとして発展させることで地域経済をブーストしているという発見を得た。そこで日本の地方都市を取り巻く問題に類似した状況において諸問題を克服し、移民、女性起業家の取り込みをもって地方都市ながらスタートアップ集積に成功するトレント州に注目、RQ「スタートアップ集積小規模都市の成立発展過程とビジネスエコシステム、それに寄与する移民・女性起業家の役割」によりスタートアップ集積小規模都市モデルの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
従前のオンラインによるイタリア側との研究、データ収集、対象群となる他国のデータ収集は継続している一方で23年度よりイタリア共和国トレンティーノ=アルト・アディジェ特別自治州トレント県への渡航を再開した。但し、パンデミックの被害が甚大な地域でもあり、教授陣の体制にもかなり変化があり、こちらの受け入れ態勢にも変化があった。また研究計画の変更なども要請があった。 海外からの受け入れが当方が初陣となるといった事情を踏まえ、受け入れ先の負担を軽くする工夫をした。具体的には事前のオンライン研究を重点的に実施、訪問滞在期間をできるだけ短くし、短い日程の中で充実した調査を実施できるようにイタリア語の通訳を同行した。 全てにおいて研究計画書に記載してあった大学の出先機関であり第三セクターのスタートアップインキュベーションが後ろ盾となって、研究を支援していただいた。 これが功を奏し、これまで未解明であった同地域のスタートアップ蓄積に至る政策過程の貴重な文献を発掘するなど成果が多くあった。帰国後これらの調査にエフォートを相当かけ、新産業を集中的に創出している欧州ブルーバナナ地域というコンセプト(欧州では一般的だが未だ日本では議論されていない)の発見にも至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
パンデミックの影響で当初3年間渡航ができず、オンライン調査のみになり、また現地の状況が激変したため研究計画の大幅変更を余儀なくされた。しかしそれを踏まえた変更と発見が興味深いものであり、徐々に挽回しつつある。女性と外国人という当初の切り口を超えたスタートアップ集積についての知見を発見しつつあり、年度内に一定程度の結論を提示する。
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今後の研究の推進方策 |
イタリア以外の他地域の対象群はすでにあるため、イタリア国内他地域との比較をすすめ、EUブルーバナナベルトとの議論も加えて当該地域のスタートアップ集積についての議論を年度内にまとめる。8月にはセミナーを開催予定。年度内に複数自治体に政策提案を実施予定。その他、書籍出版を目指している。
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