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西アフリカ稲作革命にみる農民の生活知―内発的灌漑水田開発の確立を目指す超学際研究

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0321
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))

配分区分基金
研究分野 スポーツ科学
研究機関鳥取大学

研究代表者

村田 周祐  鳥取大学, 地域学部, 教授 (00634221)

研究期間 (年度) 2020 – 2024
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
キーワード在地化 / 西アフリカ稲作革命 / フィールドワーク / 生活知 / 超学際
研究開始時の研究の概要

歴史的に水田稲作技能も水田概念も無い西アフリカにおいて、農民による自力水田開発が急速に拡がる「西アフリカ稲作革命」と呼ばれる現象が起きている。約50年もの国際機関による水稲作普及活動が根付かないできたにも関わらずである。どのようにして、農民らは西アフリカ稲作革命を自力で実現したのだろうか。本研究の目的は、基課題で鍛え上げた「在地化」という研究視点と徹底したフィールドワークから、この問いに社会科学的知見から迫ることにある。

研究実績の概要

本研究の目的は、「西アフリカ稲作革命」と呼ばれる農民自身が自力で水田開発を進めている「内発性」の内実に「在地化」という研究視点から迫ることにある。さらに、本研究のプロセスを西アフリカの多領域の研究者らと共有し、西アフリカ農民の「生活知」を軸とした超学際的(Trans-disciplinary)研究の「枠組み」を構築することにある。
上述したこれらの目的を達するために、2023年度は1年間現地に赴き、農民の「生活知」に迫るための現地調査を実施した。
具体的には、西アフリカ稲作革命を実現した調査地となるAdgyama村において、①農民の日常生活の場に没入するフィールドワークから「生活知」を社会学的接近し、②その「生活知」に関するデータの多面的理解を促すために、ガーナ国立土壌研究所、ガーナ国立作物研究所の研究者らとデータセッションの実施した。
そこから明らかとなったことは、財産の相続をめぐるAdgyama村の人びとの「事情」であった。母系社会であるアシャンティ族では、経済的に成功した未婚男性の財産をいかに適切に分与するかが、最も切実で身近な問題のひとつになっている。外部からの管理(押し付け)がなくなったことで、彼らは稲作に関わる全般を伝統的な酋長制度に基づいておこないはじめている。また、彼らと活動を共にして気づかされるのは、水田の維持管理の人選を通じて、未婚男性の資産の生前相続を潤滑におこなっている事実であった。その結果、アジア式稲作は次の世代に財産を分与するためのしくみへと組み換えられ、田園風景がアドジャマ村、そしてガーナ全域に拡がりはじめているという仮説を導き出した。
来年度は、この仮説を実証するためのデータの収集と分析枠組みの構築を探求する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルス感染症が沈静し、現地フィールドワークが実施可能となったため。

今後の研究の推進方策

2024年度8月に渡航し、アジア式稲作が次の世代に財産を分与するためのしくみへと組み換えられ、田園風景がアドジャマ村、そしてガーナ全域に拡がりはじめているという仮説を実証するためのデータの収集と分析枠組みの構築を探求する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 智頭から地域の森林管理を考える2023

    • 著者名/発表者名
      中越信和, 山本福壽, 國岡将平, 村田周祐
    • 学会等名
      日本森林学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 方法としてのスポーツ2022

    • 著者名/発表者名
      村田周祐
    • 学会等名
      日本スポーツ社会学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] Everyday Life-Environmentalism Community Sustainability and Resilience in Asia2023

    • 著者名/発表者名
      Shusuke Murata
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      Routledge
    • ISBN
      9781032027517
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 年報 村落社会研究58 生活者の視点から捉える現代農村2022

    • 著者名/発表者名
      日本村落研究学会
    • 総ページ数
      288
    • 出版者
      農山漁村文化協会
    • ISBN
      9784540221330
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-02-06   更新日: 2024-12-25  

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