研究課題/領域番号 |
19KK0344
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石山 智明 千葉大学, 情報戦略機構, 准教授 (90616426)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 宇宙物理 / 高性能計算 / ダークマター / 銀河 / 星 |
研究開始時の研究の概要 |
超高解像度宇宙論的ダークマター構造形成シミュレーションをベースに、銀河や活動銀河核形成を、構造形成の最小構成要素である初代星形成の段階から追うことのできる準解析的モデルを構築する。将来の大規模天体サーベイ観測と比較可能な模擬カタログを構築・公開し、これら天体の起源を理論的に明らかにする。欧州の大規模観測プロジェクトに携わる海外研究者と国際共同研究を行い、カタログを世界標準の理論テンプレートへと発展させる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、大規模宇宙論的ダークマター構造形成シミュレーションと準解析的モデルを駆使し、宇宙初期から現在にいたる、銀河や活動銀河核の大局的分布やその進化を理解することである。将来の大規模天体サーベイ観測と比較可能な模擬カタログを構築・公開し、これら天体の起源を理論的に明らかにする。欧州の大規模観測プロジェクトに携わる海外研究者と国際共同研究を行い、カタログを標準的なものへと発展させる。 2023年度は海外共同研究者 (スペイン、アンダルシア天体物理学研究所)を2回、合計約二ヶ月間訪問し国際共同研究を進めた。また、これまでに構築したカタログを用いて以下の研究を行った。(1)SDSSの銀河団観測データとカタログを用いてバリオン音響振動のシグナルを検出し、宇宙論パラメータを推定した。(2)SDSSの銀河団銀河の観測データをカタログと比較し、銀河団銀河の数と質量の関係から宇宙論的パラメータを推定した。(3)将来の活動銀河核の観測のために、期待される観測数とそのコズミックバリアンスの大きさを予言した。(4)経験的モデルを用いて、SDSSの観測と同等面積を持つ32個の光円錐銀河カタログを構築し公開した。 これらの成果は4本の査読付き欧文論文として出版された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19 の影響により、2020年度および2021年度の渡航が大幅に縮小されたものの、2022および2023年度は約2ヶ月ずつ渡航でき国際共同研究を順調に進められた。2020年度と2021年度の遅れを取り戻すために、さらに1年間の補助事業期間延長を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度にあたり、1ヶ月程度海外共同研究機関を訪問し国際共同研究を進め成果をまとめる。
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