研究課題/領域番号 |
19KK0352
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白井 厚太朗 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70463908)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | Sclerochronology / 成長線 / 同位体 / 貝塚 / 古環境 / スクレロクロノロジー / 貝殻 / 考古学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,貝塚など古人類の遺跡から得られる貝殻試料から気候変動や古人類の生態など,考古学的情報を復元することを目的とする.そして国際共同研究を介して,人類と環境の相互作用を解明するための共同研究基盤を構築し,考古学・地球化学・古環境学との学際的な新たな研究分野を切り開くことを目的とする.人類の進化,移動拡散,文明化は気候変動と密接な関係がある.生活の痕跡である貝塚試料から,古人類の生態や文明化に関する考古学的知見と,その遺跡が形成された当時の高解像度な古環境情報の両者を復元する.また,代表者が得意とする高度な地球化学的手法を考古学分野に応用することで独自性の高い研究分野の開拓を目指す.
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研究実績の概要 |
2023年5月に6th International Sclerochronology Conference(6th ISC)を東京大学本郷キャンパスにて主催した.相手国研究者のAmy博士と研究室の学生全員のみならず,Amy博士の知人も複数来日し会議に参加し,対面で議論を深めることができた.日本側研究者白井の研究室に所属する学生や本分野に関連する日本人研究者と対面で交流する機会が得られ,それを機にさらなる国際共同研究が進んでいる.加曽利貝塚や千葉県完新世の地層などにて合同フィールド調査を実施し,人的交流を促進したのに加え,日本の貝塚試料を用いた新たな研究可能性についても議論を行った.Amy博士と6th ISCの特集号をPalaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology誌に企画し,ゲストエティターを担当している.本事業の国際交流により良い研究成果が得られているのみならず,国際共同研究体制が強固なものになっただけでなく,さらに広範囲に拡大させることができた. 昨年度引き続きDonax deltoidesの成長線解析と安定同位体分析を継続して実施した.酸素同位体比の周期的な季節変動と炭素同位体比の加齢に伴う変動が確認できた.酸素同位体比は概ね水温と良い相関を示し,採取時期を特定する指標としての有用性が示された. 2023年度は国際学会の開催や特集号の企画などの理由で相手国を訪問する機会が得られなかったため,研究期間を延期し2024年度に再度相手国を訪問し,研究成果の取りまとめを実施する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
相手国研究者と日本側研究者はそれぞれの研究グループとしての交流体制が構築される程に強固なネットワークを構築することができ,若手世代を通した息の長い共同研究が期待できるようになった.特集号の共同企画など,当初想定していなかった成果も得られており,共同研究体制の構築という面では当初の計画以上に進展していると言える.一方,研究成果のとりまとめについては先延ばしになってしまい,若干の遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
共同研究については論文執筆に必要となるデータが概ね出揃っている.あとはそのデータについて議論を行い論文として取りまとめる作業が残っており,2024年度中に相手国研究者を訪問し議論を深める予定である.
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