研究課題/領域番号 |
19KK0354
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2023) 国立天文台 (2019) |
研究代表者 |
祖谷 元 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (70386720)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 中性子星 / 超新星爆発 / 重力波 / 星震学 / 状態方程式 / 宇宙物理 |
研究開始時の研究の概要 |
重力波の直接観測の成功を受け、今後は観測された重力波から背後の物理を抽出することが重要となる。そのためには、直接的な数値シミュレーションだけでなく、摂動的なアプローチである星震学が非常に強力な方法となる。本研究では、未だ直接観測がなされていない超新星爆発からの重力波に着目し、原始中性子星における星震学の確立を目指す。そこで、世界的な数値シミュレーションの専門家である日本国内の研究者に、応募者を含む星震学の専門家である海外共同研究者を迎えることで、日本国内での共同研究では成し得ない大いなる発展を期待する。
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研究成果の概要 |
超新星爆発は、コンパクト連星系合体に次いで期待される重力波源である。数値シミュレーションにより、重力波シグナルの存在が指摘されていたが、その物理的な背景はよく理解されていなかった。これに対して、超新星爆発により生まれる原始中性子星における線形解析を通して、超新星重力波の起源は原始中性子星の基本振動に伴う重力波であることを示した。また、状態方程式や親星の質量といった超新星モデルに依存しない形で、超新星重力波振動数を原始中性子星の平均密度で普遍的に表せることも示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超新星爆発後に生じる原始中性子星は、地上では実現困難な極限的な環境となっている。そのため、原始中性子星の物理を知ることは、極限的な環境下における物理の片鱗を掴むことになる。重力波源として有望な超新星爆発からの重力波に関わる物理を理解することで、将来、重力波が観測された際に逆問題として原始中性子星の物理量を引き出せるかもしれない。この結果、超高密度領域における物理にこれまでにない制限を与えることができると期待される。
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