研究課題/領域番号 |
19KK0366
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
廣畑 幹人 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50565140)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 鋼床版 / 道路橋 / 溶接 / 疲労 / 鋼橋 / 溶接部 / 残留応力 / 鋼構造 / 橋梁 / 最適化 / 熱処理 / 変形 |
研究開始時の研究の概要 |
道路橋鋼床版の狭隘部位における溶接残留応力分布の特徴解明と,残留応力が耐疲労性に及ぼす影響の解明をシームレスに実施する技術を構築する.また,小型供試体レベルの検討成果を実構造物に展開するための有用なアプローチとして,鋼床版の製作プロセスならびにその中での耐疲労性向上技術の適用条件最適化を試みる.このため,溶接構造物の設計,製作におけるミニマムコスト算定および最適化手法を検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,道路橋鋼床版における狭隘な構造の溶接部に対し,申請者が開発した局所加熱による残留応力低減を利用した耐疲労性向上を適用するための研究を国際共同体制で実施した。本技術を実用展開するために有用な,施工プロセスの最適化,経済的観点からのアプローチについて,ハンガリー,ミシュコルツ大学のJarmai教授の協力を得て研究を進めた。また,疲労耐久性を合理的に評価する手法について,韓国,ソウル中央大学のChang教授の協力を得て研究を進めた。得られた成果を国際共著論文として投稿した。また,異なる構造物に対する適用の可能性など,今後の発展性を有する継続的な協同体制を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,道路橋鋼床版の実寸法を想定した溶接部に対し,局所加熱による残留応力低減を効果的に適用するための条件探索を実施した。また,残留応力低減による耐疲労性向上効果を合理的に評価する手法を提示した。これらの点は,本技術の実用展開に向け,学術的に大きな意義を有する。さらに,橋梁に代表されるインフラ構造物の耐久性向上に資する成果を提示したことは社会的に大きな意義を有する。また,国際共同研究,共著論文の公表を通じて本技術の有用性を国際的にアピールする機会を得たことの意義も大きいと考えられる。
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