研究課題/領域番号 |
19KK0368
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
吉川 千晶 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 高分子・バイオ材料研究センター, チームリーダー (10447930)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | ナノファイバー / 足場材料 / 電解紡糸 / 生分解性 / 傾斜構造 / 濃厚ポリマーブラシ / セルロースナノファイバー / 再生医療 / 軟骨組織再生 / 傾斜階層構造 |
研究開始時の研究の概要 |
関節軟骨組織は三層から形成されており、その傾斜構造が関節運動を担う力学特性を発現し、軟骨細胞が生理活性機能を維持できる環境を提供している。これに着目し、基課題ではセルロースナノファイバー(CNF)と間葉系幹細胞を用いて傾斜高次構造体を作成し、構造の不均一性が軟骨再生における機能発現に重要であることを明らかにしている。このCNFを用いた傾斜構造体はその性能から再生医療への応用が期待できる反面、非生分解性のため実用化が難しい。この問題を解決すべく、本研究ではブラウンシュヴァイク工科大のメンデル教授との国際共同研究により、「生分解性」かつ「傾斜構造」の両要件を満たす足場材料の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
基課題では、関節軟骨組織の傾斜構造に着目し、濃厚ポリマーブラシをグラフトしたセルロースナノファイバー(CNF)と間葉系幹細胞を用いた関節軟骨の再生に取り組んでいる。高次構造の不均一性が軟骨再生における機能発現に重要であることが明らかになりつつあるが、CNFが非生分解性のため、そのまま足場材料として利用することは難しい。そこで、現在、共同研究者のメンデル教授(ブラウンシュワイク工科大)とともに、生分解性のキトサンナノファイバーを用いた傾斜足場材料の共同開発を行っている。今年度は海外研究機関に3か月間滞在し、1)キトサンナノファイバーの生分解性を制御するための光架橋基の導入、2)電解紡糸条件の最適化、3)紫外線照射による架橋反応の最適化、4)得られたナノファイバー表面へ重合開始基の導入を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外研究機関での滞在は3か月間と短かったが、ドイツ人学生(修士)が来日して2か月間本研究課題に従事してくれたため、計画通りに研究が進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は海外研究機関に3か月滞在し、電解紡糸ファイバーの作成・物性評価を実施する。来年度もドイツから修士学生が来日し、本研究課題に従事してくれる。日本では電解紡糸ファイバーの作成・生分解性評価を行う。
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