研究課題/領域番号 |
19KK0371
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
久保田 健吾 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (80455807)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | メタゲノム / 廃水処理微生物群 |
研究開始時の研究の概要 |
生物学的廃水処理プロセスにおいて、処理を担っている微生物の解明には、微生物の99%以上が培養できないなどの理由から、遺伝子情報を用いる方法が取り入れられている。本研究では、廃水処理汚泥中に普遍的に存在し、処理を担っている微生物群の代謝機能を、海外共同研究者と共にメタゲノム解析により明らかにする。再構築したゲノム情報から、生物反応プロセスのモデル化および生物反応制御技術開発に不可欠な廃水処理反応場における代謝に関わる微生物間のネットワークを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、廃水処理に関与する微生物群およびそれらの代謝を明らかにすることを目的の1つとしている。基課題研究で、廃水処理汚泥中には普遍的だが存在率が少ない微生物群が存在することを明らかにした。これらの微生物群の代謝機能をメタゲノム解析により解析するために、十分なクオリティのmetagenome assembled genome (MAG) の構築を目的とし、検討を行ってきた。詳細な解析を行うために選定した複数の活性汚泥サンプルについて、メタゲノム解析のためのシーケンシングを行った。ロングリードについては、できるだけマイルドな処理方法が推奨されているが、酵素を用いた処理方法では酵素の特異性によって抽出できる微生物群にバイアスがかかる。そこで本研究では物理的な破砕方法を採用しつつ、できるだけ長いDNAが回収できるように配慮したプロトコルにより抽出したDNAを用いた。なお、ロングリードシーケンシングにはナノポア社のシーケンシングテクノロジーを用いた。シーケンシングデータの解析は海外共同研究者とその研究グループのメンバーと協同で行っている。ショートリードと合わせて得られたシーケンスのクオリティチェックを行った後、アセンブリを行った。アセンブリは異なるバイオインフォマティクスソフトを用いて行った。アセンブリの段階で幾つかの環状ゲノムを構築することに成功した。その後、ビニングについても異なる複数のバイオインフォマティクスソフトを用いて行った。結果については現在詳細を解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
選定した複数のサンプルについてメタゲノム解析のためのシーケンシングを行うとともに、その解析を海外共同研究者とそのチームのメンバーと行っており、概ね順調に進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
継続して海外共同研究チームと共に解析を行っていく。また得られたデータについて学会発表や論文執筆を進めていく予定である。
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