時空間的加速または減速する場において,支配方程式の非直交性による有限時間でのエネルギーの過渡増幅効果を検証する.申請者の提案した非線形モデルの効果も考慮し,曲面上の境界層や脈動するパイプ流れで,流れが再層流化する機構の理論的解明を試みる.フランスリヨン大学の Benoit Pier博士らは,流体安定性が加速度に依存して増減する性質があることを示している.本研究内容についても同様の効果を得られるか試すことで,一般に,非平衡乱流の秩序構造発生機構の解明を試みる.それにより,例えば,層流翼では逆圧力勾配発生位置を後流に設置すべき理由を説明できるほか,非平衡乱流モデルの提案を期待できる.
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