研究課題/領域番号 |
19KK0384
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
遺伝・染色体動態
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松崎 仁美 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50436242)
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研究期間 (年度) |
2021 – 2023
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | DNAメチル化 / ゲノム刷り込み / エピジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
これまで我々は、「ゲノム刷り込み」制御を受けるマウスIgf2/H19遺伝子座において、DNAメチル化に加えて他のエピゲノム修飾が生殖細胞で付加されることが、受精後のアレル特異的DNAメチル化の維持に必要であることを見出してきた。本研究では、同メカニズムの制御候補因子ノックアウトマウスを用いて網羅的解析を国際共同研究により行い、刷り込み遺伝子全般における普遍性とレトロトランスポゾン・エピアリル制御との関連性について、明らかにする。
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研究実績の概要 |
哺乳動物の「ゲノム刷り込み」は、父親、または母親から受け継がれるエピゲノム情報によって子供の遺伝子発現が制御される現象であり、個体の正常発生に必須である。同制御では、刷り込み遺伝子領域において、精子または卵子の一方のみでDNAメチル化修飾が付加され、これが受精後も維持されることで、片アレル性発現が起こるとされてきた。しかし我々は先行研究において、Igf2/H19刷り込み遺伝子座では、生殖細胞においてDNAメチル化以外の修飾も付加され、それをもとに受精後アリル特異的にDNAメチル化する活性が存在し、これこそが発生段階を通した(特に受精後初期胚における)メチル化レベルの維持に必要不可欠であることを見出した。本研究では、同活性を制御する分子メカニズムと、他の刷り込み遺伝子座やゲノム領域における保存性を国際共同研究により解明することを目的とする。今年度は、定期的なオンラインでのミーティングによって、制御候補因子とその解析方法についてのディスカッションを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現地で平常時と同程度の研究を実施することが難しいと判断し、渡航を当初予定より延期した。
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今後の研究の推進方策 |
渡航を開始し、現地での共同研究により、Igf2/H19遺伝子座刷り込みメチル化における制御候補因子の機能の検証と、他の遺伝子領域への相互作用の有無の解析を行う。
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