発生期に起こる神経回路の形成異常は、後の様々な神経疾患につながり、生涯を通して脳機能を大きく低下させる要因となっている。少子化の進行が著しい日本においては、こどもの身体機能・脳機能の健全な発達が今後ますます必須の社会的課題となる。本研究課題は、基研究課題の発展として一次嗅覚系以外の高次脳領域で『神経活動パターンに依存した機能的な回路形成』が適用できるかを検証する。ここで得られる結果は、将来的には神経活動パターンとその下流の遺伝子発現の異常に起因した回路形成の破綻と言う視点から、様々な神経疾患発症の研究にも新しい切り口を与えるものとして大きな意義が有る。
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