研究課題/領域番号 |
19KK0396
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41010:食料農業経済関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
大西 千絵 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 上級研究員 (60466638)
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研究期間 (年度) |
2020 – 2024
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 持続可能性評価法 / 有機 / ワイン / LASTS / ICI C Local / 付加価値 / 持続可能性 / 認証 / 地産地消 / 農業の持続可能性 / 経済評価 / 農業の持続可能性評価法 / バリューチェーン / フランス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者が開発した6次産業化シミュレーターLASTSと、フランス国立農学研究所のYuna Chiffoleauが開発したIci C Localを組み合わせ、フランス国立農学研究所のChristophe Soulardが研究部門の推進・統括を行なっているMontpellier Mediterranee Metropole農業食料政策を事例に、農業の持続可能性評価法を開発する。
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研究実績の概要 |
カナダ・ブリティッシュコロンビア大学経営学部のAnnamma Joy教授とオカナガンバレーのオーガニックワインの付加価値形成について共同研究を実施した。 世界的に見ると、耕地面積の全体の1.6%が有機であり(FiBl, 2022)、ワイン用ブドウに関して言えば耕地面積の6.2%が有機である (International Organization of Vine and Wine, 2021)。ワイン用ブドウについてはオカナガンバレーの有機割合は30%であり、そのほとんどが地域内で消費されている。そのため、オカナガンバレーのワイン用ブドウとワインを事例とし、LASTSとICI C Localを用いた農業の持続可能性評価法の開発に取り組んでいる。 オカナガンバレーにあるワイナリー約300件のうち約10%がオーガニックに取り組んでいる。そのうち11件のオーガニックワイナリーと、10件の慣行農法でブドウを育てているワイナリーに対して対面方式でアンケートを実施した。その結果、有機栽培には2004年前後から取り組むワイナリーが多数を占めること、オーガニックワイナリーの試飲料金はそれ以外のワイナリーの試飲料金よりも2倍近く高いこと、一方で、ワイン用ブドウの価格はオーガニックも非オーガニックも有意な差がないこと、同様にワイン価格もオーガニックと非オーガニック間で有意な差がないことを明らかにした。 オカナガンバレーはワインツーリズムで有名な地域であり、毎年夏には大勢の観光客が訪れる。また、先に述べた通りオカナガンバレーのワインはほとんどが地域内消費されており、地域外での入手が難しい。そのため、オカナガンバレーのワイン用ブドウ栽培の高い有機率は、ツーリズムと強い関係があると考えられる。2024年度は、ツーリズムとオーガニック化に注目した研究を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Covid19のパンデミックにより、採択後、海外渡航ができない時期が続いたため。また、採択から3年を経てしまったため、研究計画の大幅な変更が必要になったため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のJoy教授と共同研究を行う。ただし、採択後Covid19のパンデミック、ウクライナ情勢、世界的な物価高、急激な円安の影響で、研究予算が不足しており、研究計画の変更が余儀なくされる。
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