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Smad-Smad cofactor協調作用の可視化によるがん病態での意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0400
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))

配分区分基金
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関山梨大学

研究代表者

伊藤 友香  山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40454326)

研究期間 (年度) 2020 – 2024
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
キーワードSmad / 転写 / がん / AP-1 / Smad cofactor / グリオーマ / TGF-β
研究開始時の研究の概要

SmadはTGF-βのシグナル伝達に中心的な役割を果たす転写因子群であり、通常は他の転写因子(Smad cofactor)と協調して細胞応答を導くと考えられている。本研究では、Smad cofactorとSmadの協調作用による転写活性をモニタリングできるレポータープラスミドを構築する。TGF-βが病態形成に関与するグリオーマをモデルとし、がん細胞の挙動とレポーター活性を時間的、空間的に比較・解析し、SmadとSmad cofactorによる協調的な転写活性化のがん病態形成への役割を明らかにする。 本研究成果はSmad-Smad cofactorを標的とする新たながんの治療や診断法の開発につながると期待される。

研究実績の概要

多機能性サイトカインTGF-βは、細胞の増殖や分化、アポトーシスなどの多様な細胞応答を制御し、正常な細胞応答に必要である。一方、TGF-βシグナル伝達の異常は組織線維化やがん促進などの病態形成に関与することが知られている。TGF-βが細胞膜上の受容体に結合すると、リン酸化により転写因子Smad2あるいはSmad3が活性化され、Smad4と複合体を形成し標的遺伝子発現を制御する。このSmad複合体による転写制御において、Smadと協調して働く他の転写因子Smad cofactorの発現や活性の相違がTGF-βの作用の多様性を生み出す一因であると考えられている。本研究では、TGF-β応答性のある乳がん細胞にSmad cofactorとSmadによる協調的な転写活性化をモニタリングできるレポーターを導入し、腫瘍本来の生育状態を反映することが知られている3次元培養をおこなうことで、TGF-βによるがん治療抵抗性や転移・浸潤などの細胞応答とSmad-Smad cofactorの協調作用の対応を明らかにすることを目的とする。
本年度は、3次元培養により発現が誘導される転写因子Sox4に着目し、Smadによる転写活性化に対する影響をレポーター細胞を作製して検討した。3次元培養をおこなうことでSmadを介した転写活性化は大きく上昇し、Sox4ノックダウンによりこの転写活性化は抑制された。また、Sox4とSmadの協調的な転写活性化能について検討し、Sox4はSmad cofactorとして働くことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

積極的に意見交換を行い、共同研究が進められている。

今後の研究の推進方策

SmadとSox4によって制御される標的遺伝子を網羅的解析データより同定してSmad-Sox4協調作用による遺伝子発現制御の詳細をレポーターアッセイおよびChIPアッセイにより明らかにするとともに、乳がん悪性化との関連について細胞形態や増殖変化、運動性・浸潤能変化、抗がん剤耐性を指標に検討する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Receptor-activated transcription factors and beyond: multiple modes of Smad2/3-dependent transmission of TGF-β signaling2024

    • 著者名/発表者名
      Miyazawa Keiji、Itoh Yuka、Fu Hao、Miyazono Kohei
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 300 号: 5 ページ: 107256-107256

    • DOI

      10.1016/j.jbc.2024.107256

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Cooperation of Smad3 with Ets2 in regulation of TGF-β target gene expression2023

    • 著者名/発表者名
      Yuka Itoh
    • 学会等名
      TGFβ meeting 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2020-02-06   更新日: 2024-12-25  

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