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アミオダロンの鎮痛作用および感覚神経選択性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0417
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))

配分区分基金
研究分野 麻酔科学
研究機関山梨大学

研究代表者

古藤田 眞和  山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (30530133)

研究期間 (年度) 2020 – 2022
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
キーワードアミオダロン / 鎮痛 / 神経細胞
研究開始時の研究の概要

現在数多くの鎮痛薬が臨床の場で使用されているが、呼吸抑制や依存性など課題が多い。アミオダロンは難治性不整脈の治療において世界的に広く使用されている抗不整脈薬である。本研究の基課題を通じてアミオダロンが潜在的な鎮痛作用および感覚神経への選択性を有すことが示された。多イオンチャネル阻害薬であるアミオダロンの感覚神経選択性の機序を解明することは、副作用の少ない鎮痛薬開発への基盤となる可能性が高い。本研究では、海外共同研究者と共に各種イオンチャネル発現細胞やヒト神経細胞を用いてアミオダロンとその派生薬のチャネルサブタイプおよび細胞特異性の検証を行い、選択的感覚神経遮断のメカニズムを解明する。

研究成果の概要

各種マウスモデルを用いてアミオダロンの麻酔作用や感覚神経細胞・およびその他の細胞へ作用を検証した。アミオダロンの傍神経投与は既存の局所麻酔薬と比較し長時間の麻酔作用を示した。カプサイシンの共投与は知覚遮断時間を選択的に延長させ、感覚神経細胞に特異的なチャネルを介した薬剤の侵入促進と考えられた。炎症性疼痛モデルではアミオダロンはより低濃度で疼痛を改善した。アミオダロンの類縁化合物においても鎮痛作用・抗不整脈作用の検証を行った。ディデイオドアミオダロンは強力で持続する麻酔作用を持つが局所炎症を誘発した。またアミオダロンと同等の抗不整脈作用を示したが、半数致死量はアミオダロンより有意に低かった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

麻薬性鎮痛薬を始めとして現在数多くの鎮痛薬が臨床の場で使用されているが、呼吸抑制や依存性など依然として課題が多い。副作用の少ない新規鎮痛薬の発見・開発が切望されている。本研究成果は、アミオダロンおよびその類縁化合物が潜在的に麻酔作用・鎮痛作用を有すことを示唆しており、カプサイシンなどのTRPチャネル開口薬との併用や、炎症性疼痛などターゲットとなる病態を絞った使用法により、既存の鎮痛薬や麻酔薬と比較し、強力で長時間の作用が得られる可能性を示している。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] Boston Children's Hospital / Harvard Medical School(米国)2020

    • 年月日
      2020-07-01
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Amiodarone Provides Long-Lasting Local Anesthesia and Analgesia in Open-State Mouse Nociceptors2022

    • 著者名/発表者名
      Kotoda M, Matsuoka T, Wada K, Jayakar S, Ino H, Kawago K, Kumakura Y
    • 雑誌名

      Frontiers in Pharmacology

      巻: 13 ページ: 872477-872477

    • DOI

      10.3389/fphar.2022.872477

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2020-02-06   更新日: 2025-01-30  

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