研究課題/領域番号 |
19KT0018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
次世代の農資源利用
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
岩本 伸一朗 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10612179)
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研究分担者 |
杉山 淳司 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (40183842)
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研究期間 (年度) |
2019-07-17 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 木材 / WPC / ウッドプラスチック / 機械学習 / 機械的性質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本各地に散在する木質資源を木材・プラスチック複合材料(WPC)原料として利用可能にすることを目的に、木材の性質からWPCの性能を高速高精度に予測する技術を確立する。予測モデルの構築により、特定の性質のWPCを製造するための木材の性質も逆予測可能になる。木材の性質は、WPC原料である木粉の異種混合によって調整できるため、予測モデルを用いてWPCに最適な木粉の配合を知ることが出来る。これは、人工知能による未利用木質資源の利用方法の提示であり、この「木づかい指南人工知能」を構築することが最終的なゴールとなる。
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研究実績の概要 |
WPCは、木粉をポリプロピレン(PP)等のプラスチックに充填した複合材料である。木材の構成成分や構造に由来する化学・物理的性質や用途開発に関しては、多くの研究が行われてきた。従来の木材利用に関する研究手法では、分析的に木材の特性を解析し、それを生かした材料開発が行われてきた。しかし、木材には樹種間あるいは同一樹種においても材質にばらつきがあることが避けられない。そのため、多様な木材それぞれについて実験を行い、用途を決定することは、実際には実現困難である。つまり、木材のばらつきを受け入れる技術は未だ確立されていない。この状況を打破するため本研究では、木材とWPCの性質の間に高い相関関係を見出し、原料から製品の性質を高速かつ高精度に予測することを目的とする。 原料木材については構成成分、結晶化度、粒子形状、近赤外スペクトル等を測定した。WPCについては、ヤング率、強度、破壊ひずみ、izod衝撃強度、吸水率、色を測定した。多変量解析や深層学習の機械学習手法を用いて、これらのデータについての予測精度の向上に取り組んだ。予測モデルの構築はプログラミング言語Pythonで提供されているscikit-learnを用いた。方法としては、データをモデル構築のためのトレーニングデータと予測のためのテストデータに分割する。データ分割はLeave-one-outという、全サンプルのうち1つを選び、それをサンプル数回繰り返す手法を検討する。さらに、予測モデルによってはパラメーターを適切に設定する必要があるため、トレーニングデータからLeave-one-outによりヴァリデーションデータを分離しパラメーター設定に用いた。
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