研究課題/領域番号 |
19KT0029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
オラリティと社会
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
齊藤 剛史 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (10379654)
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研究分担者 |
伊藤 和幸 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (80370873)
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研究期間 (年度) |
2019-07-17 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コミュニケーション支援 / 神経難病患者 / 眼球運動 / 口形認識 |
研究開始時の研究の概要 |
神経難病患者は病状の進行により、身体機能やコミュニケーション能力が著しく障害され、進行期から終末期にかけては、自分で動いたり、声を出したりすることが困難になる。このため、話し言葉や書き言葉によるコミュニケーション能力が損なわれてしまう。本研究課題では、患者に新しいオラリティの形を提供して家族などと共存を保ち続ける社会を提供することを目指し、非接触で実現可能な映像解析技術を用いて、病状の進行を考慮して患者の顔画像より各部位の動きを解析し、意思や感情を推定するコミュニケーション支援機器の開発に取り組む。開発したコミュニケーション支援機器を用いて実証的評価する。
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研究成果の概要 |
神経難病患者は病状の進行により、身体機能やコミュニケーション能力が著しく障害される。この課題を解決するために顔面に対する顔画像処理技術を用いたコミュニケーション支援機器の開発に取り組んだ。 解析対象として眼球運動および口形を選んだ。前者に対しては、ウェアラブルカメラを装着した患者の瞳孔中心を実時間で検出し、一定以上の動きがある場合に信号を出力する眼鏡型スイッチを開発した。さらに神経難病患者協力のもと検証実験に取り組み一定の評価を得られた。後者に対しては、神経難病患者31名より700以上の発話シーンを収集した。深層学習による認識実験を実施し、十分な精度を得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では神経難病患者を対象として、研究分担者、施設スタッフおよび患者協力の下、研究に取り組んだ。口形認識について、健常者の発話シーンは既存の公開データセットが存在するが患者の発話シーンはない。そのため発話シーン収集に取り組みデータセットを構築した。これは今後の研究発展に貢献できるであろう。眼球運動を利用した眼鏡型スイッチに関しては、単に開発するだけでなく患者協力による検証実験まで進めることができたことは大きな成果である。他の患者からの利用要望を受けており、今後の展開が期待できる。
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