研究課題/領域番号 |
19KT0046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
情報社会におけるトラスト
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研究機関 | 科学警察研究所 |
研究代表者 |
島田 貴仁 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 室長 (20356215)
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研究分担者 |
三浦 麻子 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (30273569)
星 周一郎 東京都立大学, 法学政治学研究科, 教授 (10295462)
児玉 聡 京都大学, 文学研究科, 教授 (80372366)
川島 宏一 筑波大学, システム情報系, 教授 (00756257)
雨宮 護 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60601383)
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研究期間 (年度) |
2019-07-17 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 情報発信 / ソーシャルメディア / オープンデータ / 警察に対する信頼 / エビデンスに基づく政策形成 / 犯罪予防 / EBPM / コミュニティ・ポリーシング / 信頼 / 警察 / 警察への信頼 |
研究開始時の研究の概要 |
警察や自治体の犯罪対策部門が行う情報発信について,ソーシャルメディアにおける市民からの信頼獲得,効果が立証されていない防犯対策,将来の犯罪発生場所の予測,緊急時など不確実情報の利活用,オープンデータ施策の中での犯罪情報の公開における解像度設定の3課題について,行動科学,倫理学,政策科学の立場から学際的に検討する。
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研究成果の概要 |
警察の情報発信における信頼に関して学際的な4研究を行った。第一に,犯罪情報発信の実態調査および心理実験からは,集計表の活用可能性・地図の信頼性の向上の指針が明らかになった。第二に,拳銃強奪事件が起きた地域での一般市民対象の社会調査からは,SNSが緊急時の情報伝達およびデマの抑制に有用であることが示された。第三に,犯罪オープンデータの実証分析事例からは,オープンデータを用いて根拠を説明することで,防犯対策に対する地域の信認と協力が獲得できる可能性が示された。第四に,メールやSNSを用いた犯罪情報の発信,警察活動内容の発信は,それぞれ異なる心理的過程を経て警察に対する信頼を形成することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は,公共における「信頼」をキーワードに,行動科学・社会科学・人文科学の各研究者が協働して,公的機関と市民とのリスク情報の共有のあり方を探る学際性である。犯罪は他のリスク分野に比べて,発生確率,結果の重大性ともに分散が大きく,被害の発生に加害者が関与するためリスク管理はより困難であるが,本研究が目指す警察の情報発信での問題解決が,他のリスク分野での情報発信に対する波及効果は大きい。 社会的意義としては,日本は人口減少社会を迎え,各種公共政策へ公的資源の投入が年々困難になっているが,情報発信による社会内での的確な情報共有で,各主体の役割分担による防犯対策の普及に貢献するものである。
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