研究課題/領域番号 |
20012048
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
崔 永林 自治医科大学, 医学部, 助教 (40458295)
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研究分担者 |
杉山 幸比古 , 医学部, 教授 (70183415)
曽田 学 , 医学部, 研究員 (10406118)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2009年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2008年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 肺がん / がん遺伝子 / 分子診断 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
我々は完全長cDNAを効率的に発現させるレトロウィルスcDNA発現ライブラリー作成法を開発し、これを用いて肺腺がん切除検体から新たな融合型チロシンキナーゼEML4-ALKを発見した。同がん化キナーゼは染色体転座inv(2p)が肺がん細胞内で生じた結果、EML4遺伝子とALK遺伝子とが融合することにより生じる。本来ALK遺伝子は受容体型チロシンキナーゼをコードしているが、EML4と融合することでその酵素活性が恒常的に上昇し、がん化を導くと考えられる。本研究計画において我々はEML4-ALKがん化キナーゼの肺がん発症における役割を検証すると共に、下流に働くシグナル伝達分子を同定し、同キナーゼの具体的ながん化メカニズムを解明することを目指した。実際の患者検体における発症頻度を明らかにするべく、簡便に病理生検保存検体をスクリーニング可能なEML4-ALK免疫組織染色法を開発した。本手法を用いて約600例の肺がん保存検体をスクリーニングしたところ、14例の陽性例が確認され、そのうち11例はRT-PCR法によりEML4-ALKが検出された。残りの3例のうち1例は正常ALKの高発現であり、2例についてはALKがKIF5Bと融合した新たながん化キナーゼKIF5B-ALKであった。以上より我々の手法はALK融合キナーゼの大規模スクリーニングに有効であると言える。
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