研究課題/領域番号 |
20013023
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 裕教 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (50303847)
|
研究分担者 |
根岸 学 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (60201696)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2009年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2008年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
|
キーワード | 癌 / 細胞・組織 / シグナル伝逹 / 発生・分化 / シグナル伝達 |
研究概要 |
がん細胞の浸潤・転移に深く関連のある細胞接着や運動に関して、Rhoファミリーの低分子量G蛋白質の関与がこれまでにも数多く報告されている。最近Dock180に代表される、新しいタイプのRhoファミリーG蛋白質活性化因子(Dockファミリー)の存在が明らかになった。本研究では、我々が新しく見出したRhoG-ELMOを介したDockファミリーの活性制御メカニズムが、乳癌細胞の浸潤に促進的に関与していることを明らかにした。我々は始めにRhoGの上流について検討を行い、RhoGを活性化するGEFとしてEphexinファミリーに属するEphexin4を見いだした。Ephexin4は乳癌細胞において発現が見られ、乳癌細胞の浸潤性と深く関係があるとされるEphA2と細胞内で結合していることを見いだした。さらにショートヘアピンRNAにより内在性のEphexin4をノックダウンさせると乳癌細胞の運動性が抑制され、ノックダウン細胞にEphexin4もしくは常時活性型RhoGを発現させることでそれは細胞運動の抑制が解除された。Ephexin4によるRhoG活性化の下流では、ELMO2-Dock4複合体が関与していることも明らかとなった。以上の結果から、Ephexin4によるRhoGを介したDock4の活性化という新しいシグナル伝達経路を見いだし、この経路が乳癌細胞の浸潤性の増強に深く関わっていることが考えられた。
|