研究課題/領域番号 |
20013036
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (60243961)
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研究分担者 |
田中 芳彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (00398083)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2009年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2008年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | がん / シグナル伝達 / 生体分子 / 病理学 / 細胞運動 / 細胞浸潤 |
研究概要 |
刺激に伴い細胞は、Racの活性化を介して、peripheral ruffleとdorsal ruffleという異なったラッフル膜を形成する。従来、dorsal ruffleはperipheral ruffleの延長線上にあるものと位置づけられてきたが、近年Rab5、WAVE1、Actinin-4等、dorsal ruffle形成を特異的に制御する分子が同定されるに至り、dorsal ruffle形成はperipheral ruffleと異なるシグナル伝達系で制御されていると考えられている。dorsal ruffleの機能的意義は十分に解明されたとは言えないが、細胞外マトリックスへの浸潤を制御することが示唆されている。それ故、がん細胞の浸潤・転移を理解する上で、dorsal ruffle形成を制御するシグナル伝達系を明らかにすることは重要である。 CDMファミリーは線虫からヒトに至るまで保存された分子で、低分子量Gタンパク質の上流で機能することで、細胞骨格の制御に関わっている。DOCK180は非リンパ球系細胞に発現するCDMファミリー分子であり、細胞株を用いた解析より細胞運動、アポトーシス細胞の貪食、神経突起形成を制御していることが報告されているが、その機能やシグナル伝達機構は依然として不明な点が多い。我々は、DOCK180ノックアウトマウスを作製し、このマウスが胎生後期で死亡することを見出した。ノックアウトマウス由来の胎児繊維芽細胞ではPDGF刺激によるdorsal ruffle形成が障害されていた。そこで、欠失変異体を用いた解析を行い、dorsal ruffle形成に重要な機能ドメインを同定した。うち1つのドメインは、DOCK180のdorsal ruffle膜への集積を制御しており、この制御に関わると考えられる会合分子を同定し、その機能解析を行った。
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