研究課題/領域番号 |
20014022
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
米澤 傑 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175002)
|
研究分担者 |
東 美智代 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (60315405)
後藤 正道 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 客員研究員 (80325779)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2009年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2008年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
|
キーワード | ヒト癌 / リスク評価 / MUC1 / MUC2 / MUC4 / MUC5AC / DNAメチル化 / ヒストン修飾 / 予後因子 / DNAメチル化定量解析システム / クロマチン免疫沈降法 |
研究概要 |
ヒト癌のリスク評価に関連して、これまで申請者らが明らかにしてきた予後不良因子のMUC1(汎膜結合ムチン)やMUC4(気道型膜結合ムチン)、予後良好因子であるMUC2(腸型分泌ムチン)の遺伝子発現機構に加え、膵胆管系の前癌性病変から広く発現して「早期マーカー」としての意義があるMUC5AC(胃表層型分泌ムチン)についてもその遺伝子発現機構を明らかにした。 MUC5AC低発現細胞株において5-aza-2'-deoxycytidineとtrichostatin A処理を検討し、MUC5AC mRNAの発現回復を確認した後、様々な臓器由来のヒト癌細胞株についてDNAメチル化定量解析法(MassARRAY法)を用いてのメチル化解析を行った結果、MUC5ACプロモーター上流(約-3,700付近)のメチル化状態とMUC5AC mRNA発現状態に相関が確認された。更に、クロマチン免疫沈降法を用いたMUC5ACプロモーターにおけるヒストンH3-K9修飾状態の検討においても、MUC5ACプロモーター上流領域においてMUC5AC発現への関与が示唆された。これらの結果から、MUC5AC発現制御においてもDNAメチル化とヒストンH3-K9修飾の双方が影響している可能性が明らかとなった。 MUC1の特定部位を鮮明に免疫染色することができる新規抗体(特許出願中)を開発し、この抗体により、これまで不十分であった種々の膵腫瘍における様々なタイプのMUC1の発現機序を解明できた。 また、エピジェネティクスの分野において、従来までの検出限界5%を超える0.1%の感度を有する新規DNAメチル化検出法(特許出願中)を開発し、MUC1、MUC2、MUC4、MUC5ACの遺伝子発現過程におけるDNAメチル化のより詳細な解析を行えるようになった。
|