研究課題/領域番号 |
20015012
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 (2009) 東京大学 (2008) |
研究代表者 |
内藤 幹彦 国立医薬品食品衛生研究所, 機能生化学部, 部長 (00198011)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2009年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2008年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | FLIP / 核移行シグナル / ユビキチン / cIAP1 / アポトーシス / IAP / プロテアソーム |
研究概要 |
細胞死阻害タンパク質のFLIP-Lはb-cateninのユビキチン化を阻害する事によりWntシグナルを増強するが、b-cateninの蓄積が必ずしもWntシグナル増強に繋がるわけではない。そこでFLIPの細胞内局在を調べた結果、FLIP-Sは細胞質に存在するが、FLIP-Lは核と細胞質をシャトルしていることを見出した。FLIP-Lのアミノ酸配列を解析した結果、FLIP-LのC末に核移行シグナル(NLS)様の配列を見出し、この配列が実際にNLSとして機能していることを明らかにした。また核のFLIP-Lはb-catenin転写複合体に結合している事を明らかにした。これらの結果から、FLIP-Lはユビキチン化を阻害する事によりWntシグナルのメディエーターであるb-cateninを増加させるだけでなく、核に移行して転写活性を制御することにより細胞の増殖活性制御に関与することが明らかになった。 MeBSは細胞死阻害タンパク質cIAP1に結合し、cIAP1の自己ユビキチン化を活性化してプロテアソームによる分解を促進し、その結果細胞死を増強する。cIAP1減少による細胞死増強のメカニズムを解析した結果、MeBS処理によりRIP1のユビキチン化が抑制されカスパーゼ活性化複合体のRIP1が減少し、カスパーゼ8の活性化が抑制されることが明らかになった。これらの結果から、MeBSはRIP1のユビキチン化を制御することにより細胞死を増強することが明らかになった。
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