研究課題/領域番号 |
20015027
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
熊ノ郷 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10294125)
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研究分担者 |
豊福 利彦 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (60322179)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2009年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2008年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 血管新生 / 免疫増強 / セマフォリン / 免疫 / がん |
研究概要 |
セマフォリンファミリーは神経ガイダンス因子として同定されてきた分子群であるが、近年血管新生、器官形成、癌抑制及び免疫応答への関与などへの多彩な作用が報告されている。我々の研究グループではこれまで、セマフォリンの免疫増強作用を明らかにするとともに、セマフォリンの心臓・血管、神経発生への関与を明らかにしてきた。本研究計画では、これまでの本特定領域での研究で明らかとなったセマフォリンがその免疫増強活性とともに併せ持つ血管新生阻害作用に着目し、免疫増強による腫瘍拒絶と腫瘍血管形成阻害という両側面からのより効果的な癌治療法の確立を目指すとともに、セマフォリンの血管内皮細胞動態へのセマフォリンの作用についてもがんの転移制御という観点での検討を行う。平成21年度は、前年度に引き続き、セマフォリン刺激により免疫細胞で活性化されるシグナル伝達分子を免疫沈降法、Western blotting法、DNA chip法により検討し、セマフォリン受容体plexin分子群の下流のシグナル分子として知られるRhoシグナルによって、がん細胞移動時のアクトミオシン収縮機転が制御されていることを明らかにした。またがん細胞の血行性転移時のがん細胞と血管内皮細胞の相互作用を、細胞遊走能実験、増殖能実験、細胞接着能の解析により検討した結果、がん細胞の移動・動態に及ぼすセマフォリンシグナルの関与が明らかとなった。今後の細胞移動をターゲットとしてがん治療法の可能性を示した。
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