研究課題/領域番号 |
20015050
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
中西 速夫 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 室長 (20207830)
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研究分担者 |
池原 譲 独立行政法人産業技総合研究所, 糖鎖医工学研究センター, チームリーダー (10311440)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2009年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2008年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 胃癌 / 腹膜転移 / 微小転移 / 定量RT-PCR / Microarray / パクリタセル / Drug delivery system (DDS / リポゾーム / パクリタキセル / Drug delivery system(DDS) |
研究概要 |
胃がん患者の腹膜再発予防のための腹膜転移に対する新しい診断・治療戦略の構築をめざして今年度は以下の諸点を明らかにした。1)これまでに当センター消化器外科と共同で実施した臨床第2相試験の結果、術後補助化学療法の標準治療法であるS-1では腹膜再発阻止に不十分である可能性が示唆された。そこで腹膜転移に対するより強力な治療法として我々が前臨床試験により明らかにしていたパクリタキセル(PTX)腹腔内化学療法(名古屋大学病態制御外科および他施設と共同の臨床第2相試験)を先進医療として厚生労働症に実施申請した。またPTX抵抗性株をin vivo selectionにより複数株作成し、これらをもとにマイクロアレーを用いてPTX化学療法に対する感受性、抵抗性を予測できるマーカーを網羅的に探索中である。2)新規治療法の開発では、これまでにマンノース被覆リポゾーム(OML)を用いて腹膜微小転移巣に特異的に薬剤を送達できるドラッグデリバリーシステム(DDS)の基盤を確立しているが、これまでのデータはマウスモデルに限られていた。本年度は4名の健常人由来末梢血マクロファージならびに5名の胃がん患者腹腔洗浄液由来のマクロファージが投与したOMLをマウスと同程度に効率的に取り込むこと、また取り込んだOMLを患者由来の大網乳斑(omental milky spots)に送達できること、さらにヒト胃がんのマウス大網腹膜転移巣やヒト卵巣がん患者大網転移巣にOMLを送達できることを明らかにし、本DDSの臨床応用の可能性を示唆した。
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