研究課題/領域番号 |
20017017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
須山 幹太 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70452365)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2009年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2008年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 比較ゲノム / バイオインフォマティクス / 分子進化 |
研究概要 |
ゲノム中には遺伝子コード領域の他に、遺伝子発現制御のための配列モチーフ(転写因子結合部位など)が存在する。しかし、これらのモチーフは比較的短い配列であるため、ゲノム中でのアノテーション(同定・分類)が困難な領域である。本研究は比較ゲノム解析により非コード領域に存在する配列モチーフ同定のための解析システムを構築し、得られたモチーフのゲノム中での高精度なアノテーションを行なうことを目的としている。 今年度は、すでに公開されているChIP-seqのデータを積極的に活用することで、転写因子結合部位の高精度なアノテーションの可能性を検討した。これまではゲノム配列の種間保存を中心に配列モチーフの同定を試みていたが、多くの疑陽性が検出されてしまうのが問題であった。ChIP-seqのようなゲノムワイドなタンパク質-DNA相互作用のデータとゲノムアライメント中での保存度合いを合わせて評価することで、疑陽性を極力排除しつつゲノムワイドに転写因子結合部位を同定できることを見出した。この方法を用いれば、哺乳類の内のあるサブグループだけで保存しているような種特異的なモチーフの検出にも応用できると考えられる。実際、ChIP-seqのデータとゲノムアライメントを総合的に解析することで得られた転写因子結合部位の高精度なアノテーションをもとに、ゲノム配列を比較解析したところ、大変興味深い変異パターンを発見した。それは、ある生物種においてのみ転写因子結合部位だけが特異的に欠失している、というものである。そのような変異は種分化において重要な役割を担っている可能性がある。また、その変異にはヌクレオソーム構造が関与していることが示唆される。
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