研究課題/領域番号 |
20020002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
蔵田 潔 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30170070)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2009年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2008年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 到達運動 / 視覚座標系 / 運動座標系 / 座標変換 / 大脳皮質 / ニューロン活動 |
研究概要 |
視覚目標情報が手あるいは眼による個別の到達運動、そしてこれらの協調運動に、これらの皮質領域がどのような役割を果たしているか、またそれら領域がどのような機能連関を有しているかを明らかにしようとした。この目標を実現させるため、ディスプレイ上に呈示した中心固視点に対し上下左右等距離にある4つの視覚目標へ、眼と手のいずれか、あるいはその両方による以下のような到達運動課題を行うようサルを訓練した。その際、眼球運動を赤外線眼球運動計測装置で、またマウスを用いたタブレットで手運動をモニターした。運動に先行する準備期間中に、次に行うべき運動が手・眼のいずれか、または両方を動かすかを示す指示信号、および4つの目標点のうちどの目標に到達すべきかを示す指示信号をランダムな順で与えた。その結果、特に運動前野腹側部と前頭眼野を含む弓状溝周辺皮質の深部領域から特に興味深い単一ニューロン活動を記録した。代表的な活動として、運動の準備期間に眼球運動のみを指示する信号に応答して活動が変化し、手と眼の両方や手のみの運動開始前には著明な活動が見られなかった。また、このような運動効果器に対応する選択的応答ではなく、眼と手の運動に共通して用いられるべき視覚到達目標に関する指示への予期を反映するニューロン活動が存在していた。また効果器あるいは運動目標特異的なさまざまなニューロンが存在していた。これらのニューロン活動の存在は、異なる効果器のどの組み合わせを選択するかに必要な情報処理が運動前野腹側部と前頭眼野を含む一連の領域で行われていることを示すもので極めて注目される。
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