研究課題/領域番号 |
20021015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2009年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | クロライドトランスポーター / 皮質板細胞 / 大脳皮質 / 細胞移動 / GABA / タウリン / KCC2 / リン酸化 / 国際情報交換 / ドイツ |
研究概要 |
1. KCC2蛋白機能抑制因子の検討-(2)(液性因子の検討):[福田] 培養液中に17β-estradiol、progesteron、タウリンを加えて培養し、パッチクランプで異所性KCC2発現細胞のGABA逆転電位を測定し[Cl-]_i変化を検討した。タウリンのみ、GABA逆転電位を脱分極側にシフトさせたので、KCC2蛋白機能を抑制したと考えられた。 2. 異所性KCC2蛋白の発達的機能変化とリン酸化/脱リン酸化の関与:[福田、古川] 胎仔脳のスライスを作製して異所性KCC2を発現した細胞(EGFP発現)からパッチクランプ法により[Cl-]_iを測定した。脱リン酸化阻害剤vanadateは胎齢18日でも生後1週齢でも効果なく、リン酸化阻害剤staurosporineは異所性KCC2がまだ機能していない胎齢18日では効果なかったが、機能し始める生後1週では[Cl-]_iを低下させたので、KCC2蛋白の機能抑制にはリン酸化が関与している可能性が示唆された。インビボ胎仔皮質板細胞で一過性に豊富なタウリンが関与する可能性がある。 3. 異所性KCC2蛋白の発達的機能変化とオリゴマー化の関係:[熊田、福田] 強制発現させたKCC2のオリゴマー化の阻害が原因で機能発現しない可能性を検討するため、sulfhydry1還元剤を含まないdetergentを用いて異所性発現させたKCC2のWestern blottingを行った。異所性KCC2のバンドは抗Flag抗体(1:1000)を用いて同定し、タウリンの有無での異所性KCC2のモノマー/オリゴマー比を比較してオリゴマー化の差を解析したが、有意な差は認めなかった。以上から、細胞内タウリンの異所性KCC2蛋白機能抑制作用にはオリゴマー化の障害は関係していないと結論した。
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