研究課題/領域番号 |
20022033
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
太田 訓正 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (90244128)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
2009年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2008年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | Tsukushi / 幹細胞 / 網膜 / Wntシグナル |
研究概要 |
分泌型タンパク質Tsukushiの網膜における発現を調べたところ、Tsukushiが動物種を超えて網膜幹細胞が局在する領域(トリやカエルでは毛様体辺縁部、ヒトやマウスでは毛様体と呼ばれている)に発現していました。ニワトリ胚を用いた実験や生化学的解析から、TsukushiがWnt受容体であるFrizzledに細胞外で直接結合して、Wntが持つ細胞増殖活性を阻害し、網膜幹細胞の細胞増殖を抑えることが明らかになりました。また、TsukushiKOマウスでは、毛様体が大きくなっていることやsphereの大きさや数が増加することから、Tsukushiが網膜幹細胞の未分化性維持に関与していることが示唆されています。 本研究では、Tsukushiの脳における神経幹細胞への機能を明らかにするために、Tsukushi遺伝子欠損マウスと野生型マウス(P14)から、各々、脳由来の神経幹細胞を単離して、脳1個あたりのSphereの数や大きさを比較したところ、Tsukushi遺伝子欠損マウスでは細胞増殖が増加していた。また、Tsukushi遺伝子欠損マウスと野生型マウスにBrdUを注入して細胞増殖を比較してみても、BrdUの取り込みも野生型と比べてTsukushi遺伝子欠損マウスの方が多かった。以上の結果は、Tsukushiが中枢神経系のニッチ分子として機能し、神経幹細胞の未分化生維持に関与していることを示唆するものである。
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