研究課題/領域番号 |
20023023
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 康弘 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80164797)
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研究分担者 |
城谷 圭朗 公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20322696)
奈良 清光 公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40260327)
二川 了次 公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90533167)
森 努 公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60244373)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2009年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / βセクレターゼ / 糖タンパク質 / α2,6-シアロ糖鎖 / α2, 6シアロ酸糖タンパク質 / 脳脊髄液 / SNAレクチン / 質量分析 |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)患者の脳脊髄液において総α2,6シアロ糖鎖エピトープの上昇が認められた(p<0.001)。さらに、α2,6シアロエピトープのシグナルが増加している糖タンパク質を同定した。これらの糖タンパク質のレベルをnormal control, mild cognitive impairment (MCI), ADの3群で測定し、診断マーカーとしての意義を検討中である。この研究過程で、髄液に特徴的な糖鎖を持つ糖タンパク質が同定された。このタンパク質のコアタンパク部分に対する抗体を用いて神経組織内での分布を検討したところ、脈絡叢に存在することが明らかとなった。従ってこの糖タンパク質は脈絡叢から分泌されるものと考えられた。認知症を示すADおよび特発性正常圧水頭症を対象として、我々の見出した新規糖タンパク質レベルを測定した。特発性正常圧水頭症ではコントロールに比べて約1/2に低下していた(p=0.00043)。一方、アルツハイマー病では、コントロールと差が認められなかった。すなわち、このマーカーによってADと正常圧水頭症が明確に鑑別されることが示された(p=0.00006)。研究の成果をもとに、「糖鎖バイオマーカーによる特発性正常圧水頭症の診断」(特願2008-293940)という特許出願を行った。また、髄液中の糖タンパク質の糖鎖変化を系統的に調べて、ADの新たな診断マーカーの開発を試みている。
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