研究課題/領域番号 |
20027016
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
加藤 浩之 独立行政法人理化学研究所, 川合表面化学研究室, 専任研究員 (80300862)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2009年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 表面・界面物性 / ナノコンタクト / 電子状態 / 電界放出 / 光電子放出 / 電界効果 / 蛍光収量X線吸収分光 / 自己組織化単分子膜 |
研究概要 |
分子の多彩な性質を利用した電子デバイスが実現した場合、ある種の分子は、数十nmに数Vの電圧が印加されるという強電界下で動作することになると予想される。このとき、分子は強電界によって電子状態を変化させつつも、分子間や電極との間で電荷の授受を行い、機能を発揮しているはずである。本研究の目的は、電極に接合した分子、あるいは電極間に置かれた分子の電子状態が電界によつてどのように変化するかを、直接的に観測できる新たな手法を立ち上げて解明することにある。 本研究課題では、試料を単分子膜と有機薄膜の2つに分け、それぞれに適した測定手法を検討してきた。前者については、電界放出顕微鏡と光電子分光を組み合わせた手法を提案し、装置の設計と構築を進めてきた。測定では検出した信号強度が不十分であったため、光学系および検出系の改良を施した。一方、後者には軟X線吸収分光(炭素K殻吸収端など)を蛍光収量で計測する手法を導入し、有機薄膜トランジスターにおける駆動中の電子状態観測を試みた。これによって、分子薄膜が金属電極に覆われていても電子状態が測定できることを確認したほか、実際にバイアス電位に依存したX線吸収スペクトルの変化を測定することができた。このスペクトル変化は、強電界よる分子内ポテンシャル歪みを捉えたものと帰属され、分子内の電場強度分布を反映したものと結論された。 また、連携研究として、北大・原准教授(合成化学)や首都大・杉浦教授(合成化学)らと共に、新規なナノリンク分子の探索を行った。特に、π軌道を有する結合基を持った幾つかの自己組織化単分子膜を作成し、高分解能電子エネルギー損失分光(HREELS)と走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて、個々の吸着状態を精査した。結果として、いずれの分子もほぼ設計どおりの吸着状態にあることが確認された。
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