研究課題/領域番号 |
20028001
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 (2009) 京都大学 (2008) |
研究代表者 |
谷田 聖 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究職 (00360587)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2009年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2008年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 実験核物理 / 放射線・X線・粒子線 |
研究概要 |
本年度は昨年度完成させたシリコンストリップ検出器の設計をもとに、試作品の製作を行い、それをテストした。試作品は3台制作し、そのテストは東北大学光電子理学研究センターにおいて行なった。テスト実験においては、実際に高強度ビームを照射しながら、検出効率を測定した。ビーム強度を変化させながら行った測定では、ビーム強度が上がるにしたがって、検出器のノイズの増加やパイルアップなどによる多少の性能劣化は観察されたが、100Mcpsという超高強度においても検出効率95%以上が出ていることを確認できた。これは当初目標として挙げたビーム強度の10倍であり、高強度ビーム下でのトラッキングに使える検出器を製作するという目標を達成出来た。時間分解能については、4ns(rms)が得られた。また、放射線耐性、位置分解能その他についても狙い通りの結果が得られた。 さらに試作品の結果をもとに、改良を加えて実機の製作も行った。試作品において唯一問題となったのが、読み出しIC(APV25)の発熱対策で、ICの温度が動作中には50度に達しており、長期間の動作に多少の不安があったため、放熱を良くする改良を加えた。 読み出しについては、1イベントの処理に15ミリ秒もの時間がかかり、1秒間に60イベント程度しかデータを取得できないことが判明した。J-PARCでは、他のシステムの処理時間は300~400マイクロ秒程度であり、この点を改良する必要がある。時間がかかる原因は判明しており、ゼロサプレッションをすれば解決できる見通しが得られているが、その実装は今後の課題である。
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