研究課題/領域番号 |
20028006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 徹 京都大学, 基礎物理学研究所, 研究員 (70467405)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 格子QCD / カイラル対称性 / ハドロン間相互作用 / ストレンジクォーク / 原子核理論 / 理論核物理 / 格子QCD計算 / メソン・バリオン結合定数 / ストレンジネス |
研究概要 |
世の中の構成要素である、陽子・中性子・中間子など、強い相互作用にしたがう原子核・ハドロンの系は、より基礎的な理論、量子色力学(QCD)によって支配されていることがわかっている。QCDは簡潔なラグランジアンで記述されるSU(3)非可換ゲージ理論であるが、そのダイナミクスはQCDの持つ強結合性により非常に複雑・多彩なものとなっている。現在においても、QCDのダイナミクスを解くことは容易ではなく、ハドロン物理のQCDからの理解はまだ発展途上といえる。申請者は強力な第一原理計算である、格子QCDモンテカルロ計算を用いて、ハドロン物理を直接QCDの観点から解明することを主眼に研究を行った。中でも、ストレンジクォークを含む物理のQCDからの研究は、世界的にもまだ進んでいないため、ストレンジクォークを含むハドロンのダイナミクスに焦点を当てた。特に、ストレンジクォークを含む物質の構造・性質(星の内部構造・ブラックホール形成プロセス等)に重要な役割を果たす、8重項メソン・8重項バリオンの間の結合定数は謎に包まれており、QCDからの理解が望まれていた。申請者はこの結合定数を格子QCDを用いて評価し、その結果、8重項メソン・8重項バリオンの間の結合定数は、現実にはフレーバーSU(3)対称性は破れでいるにもかかわらず、依然としてSU(3)関係式を良い精度で満たすことをつきとめた。この結果はモデル計算などのインプットとしても有用であり、物質構造の理解へ重要な示唆を与えたと言える。これらの結果は、国際会議で発表され、査読付き論文誌2報に掲載されている。
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