研究課題/領域番号 |
20031027
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
石田 干城 分子科学研究所, 理論・計算分子科学研究領地域, 助教 (10421950)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 理論化学 / 物理化学 / 統計力学 / 化学物理 |
研究概要 |
本研究課題の研究代表者は分子動力学法の手法を用いて実験観測との共同研究をとおしてイオン間相互作用の特性についての研究を行った。また特に、イオン液体中における陽イオンと陰イオンの相互作用は明らかに分極の効果について分子レベルでの理論的解釈を行うために分極効果を取り入れた形でのモデルを用い、イオン液体中でのイオン間相互作用ダイナミックスにおける分極効果の影響とその特異性について分子動力学シミュレーションにより研究を進めた。具体的な成果としては、実験との共同研究を通して初めて、陰イオンの大きさの違いがイオン間相互作用ポテンシャルの違いに表れていることを暗に示していることを見出し、また、陽・陰イオンの並進・回転運動の寄与の違いがKerrスペクトルに反映されることも明らかにし、これらの成果は学術論文として発表された。また、イオン液体中にイオン間ダイナミックスを追跡した計算結果より、陽または陰イオン同士の間での運動量移動の系全体に占める割合は陽・陰イオン間でのそれと比べてきわめて小さく、イオン液体中でのイオン間相互作用は同種イオン間によるものよりも、主に異種イオン間でのものによるということをシミュレーションからも示した。これらの結果は、イオン液体中におけるクーロンカの大きな寄与という観点とも矛盾しない。さらに、分子分極モデルを導入した計算結果から、分極効果をいれた場合には同種イオン間の相互作用は分極効果のない場合とくらべてさらに小さくなることが明らかになった。この結果に対応して異種イオン間の相互作用は分極効果により増大され、各イオン種のダイナミックスも分極効果に大きく依存していることも初めて明らかにした。
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