研究課題/領域番号 |
20033017
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡 浩太郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10276412)
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研究分担者 |
萩原 将文 , 理工学部, 教授 (80198655)
伊澤 栄一 , 社会学研究科, 准教授 (10433731)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2009年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2008年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 生工連携研究 / 蛍光イメージング / 高次脳機能 / キンカチョウ / 海馬 / 神経回路 / コーディング / さえずり / 脳・神経 / 神経科学 / 生体生命情報学 / モデル化 / システム工学 |
研究概要 |
キンカチョウメス鳥の脳内でオス鳥のさえずりがどのように識別されているのかを明らかにするために、特に脳表に露出した海馬領域に着目して研究を進めた。昨年度までに海馬領域の神経活動を最初期遺伝子発現とpHイメージングにより調べるための手法を開発することに成功した。本年度は種々のさえずり刺激に伴う神経応答を明らかにすると共に、海馬神経領域をモデル化するために必要は知見を得ることを進めた。 海馬領域を細胞内pH計測が可能な蛍光色素で染色し、種々のさえずり刺激に伴う神経応答領域を可視化することを試みた。その結果、異なるさえずりを対して共通に応答する領域とさえずり固有に応答する領域があることを明らかにすることに成功した。また繰り返し同じさえずりを聴かせることにより、その応答領域面積は減少する傾向が見られ、このことは「慣れ」に対応するのではないかと考えている。さえずりが「重複した神経細胞の応答」によりコーディングされている可能性は、以前本課題研究において最初期遺伝子発現から明らかになった知見とも一致している。 また海馬領域と聴覚野、および海馬領域内での神経接続について、脂溶性蛍光色素を用いた可視化技術により、網羅的に調べることを進めた。まず聴覚野と海馬を異なる蛍光波長を有する脂溶性蛍光色素により染色して、投射関係を調べたところ、聴覚野領域Lにおいて、両者の染色のオーバーラッピングを示すことができた。このことは海馬領域とこの領域が相互に神経接続を行っていることを示唆する。また本課題研究で開発した「マルチカラー神経細胞染色技術」を利用して海馬領域の神経接続を調べたところ、従来報告されているもの以外の神経接続を新たに見出した。また個別神経細胞の形態についても詳細に調べたところ、メス海馬領域に特異的に存在する大型の神経細胞を見出すことに成功した。 これらの知見は海馬領域のモデル作りに資するものである。
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